肩の痛みで困っているあ・な・た 肩の痛を治そう!! 肩のエクササイズ 大阪市東住吉区南田辺 おくだ鍼灸整骨院
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 肩関節について

肩関節を治そう!!
はじめに
肩の構造を知る 
 肩のエクササイズ(T)
壁を利用して上肢の自重をなくし
肩関節屈曲・内転・外転をする。
○エクササイズ(T)
  肩のエクササイズ(U)
あなたのエクササイズは
間違っていませんか?
正しいエクササイズ
肩に優しい手の上げ方
○エクササイズ(U)
  肩のエクササイズ(V)
インナーマッスル
棘下筋、肩甲下筋について

○エクササイズ(V)の
棘下筋・肩甲下筋@
  肩のエクササイズ(W)
インナーマッスル
錘を使った棘下筋・肩甲下筋の
よく見かけるエクササイズですが
注意が必要です!!

エクササイズ(W)の
棘下筋・肩甲下筋A
 肩のエクササイズ(X)
インナーマッスル
棘上筋について

棘上筋のエクササイズ(X)
  肩のエクササイズ(Y)
インナーマッスル
上腕二頭筋長頭について
上腕二頭筋のエクササイズ
肩のエクササイズ(Z)
肩甲骨を動かそう!!
肩関節の可動域改善のために、
前鋸筋のエクササイズ
肩のエクササイズ([)
肩甲骨を動かそう!!
肩関節の可動域改善のために
菱形筋・肩甲挙筋のエクササイズ
  肩のエクササイズ(\)
アウターマッスルについて
大胸筋・小胸筋のエクササイズ
  肩のエクササイズ(])
最終回です。


 肩関節について
 肩の疾患と治療のポイント 
 はじめに
○50肩・肩関節周囲炎
50肩の症状の進み方
第1段階から第6段階に
分けてみました。
症状別治療のポイント1
 症状別治療のポイント2
 症状別治療のポイント3
 症状別治療のポイント4
 症状別治療のポイント5
 症状別治療のポイント6
 50肩以外の疾患
○インピージメント症候群

○肩板損傷

○石灰化沈着炎
○上腕二頭筋長頭腱炎
○SLAP
 最後に



肩関節について>

             肩の痛みを治そう!!


            安心・安全・快適な各種疾患別  肩のエクササイズ




                        はじめに



いろいろなエクササイズが考えられると思います。

野球やテニスなどのスポーツをされている方はより早く、より遠くにボールを

投げたり飛ばしたりするためのエクササイズが情報として欲しいでしょう。

しかし、当院のホームページのエクササイズの目的は、

安心・安全・快適なエクササイズを皆さんが実行できるように、また、

傷害された部位の回復と治療を目的とし、更なる健康も目的としています。

さて、この肩関節は、腰や股関節、膝関節とは少し様子が違います。

構造的に肩関節と股関節はよく比較されたりするのですが、

肩関節は上肢である上腕が関節包や筋や靭帯で肩甲骨にぶら下がった関節です。

上肢の重量の3〜4キロプラス重力に抵抗しながら自由自在に動かすことができ、

上腕骨が関節包や筋や靭帯で肩甲骨にぶら下がった状態関節です。

非常に不安定な関節です。そのために股関節のように単関節ではなく、

なんと、6つの関節が複合してはじめて肩関節の機能を発揮できる複合関節です。

構造的にも筋の運動学的にも力学的にも非常に厄介なのです。

肩関節についても、エクササイズについても、詳しく述べていますので、

少し長くなりますが、ゆっくりと最初から読んでいただきたいと思います。

このHPが肩関節でお困りのあ・な・たのお役に立てば幸いです。

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肩関節の構造


そこでまず、

<肩関節の構造>を知ってください。

肩関節は複合関節です。

1、肩甲上腕関節:肩甲骨ー上腕骨
  
  みなさんlが思っている肩の関節が、この肩甲上腕関節です。
  
  肩関節の構造の一部分です。
   
2、肩鎖関節:肩甲骨ー鎖骨

3、肩甲胸郭関節:肩甲骨ー胸郭の肋骨の仮性関節

4、胸鎖関節:胸骨ー鎖骨

5、第2肩関節:肩甲骨、鳥口上腕靭帯肩峰滑液包、肩板、上腕骨頭で

          囲まれた空間をいう。

          特別にこのように呼んでいます。

6、第1肋椎関節:第1肋骨ー第1胸椎の椎骨

以上6つの関節で肩関節が構成されています。

皆さんが一般的に「肩関節」と呼んでいるだけですが、じつは、

肩関節は6つの関節からなる複合関節であります。

みなさんが思っている、肩関節とは大きな相違があると気づくでしょう。


次に

<肩関節の運動動作>


1、屈曲・・・手をバンザイする動きで起こる肩の運動で前方挙上といいます。

2、伸展・・・手を屈曲の反対方向の動き起こる肩の運動で後方挙上といいます。

3、内転・・・手を身体の内側に動かす際に起こる肩の動作です。

4、外転・・・手を身体の外側に動かす際に起こる肩の動作です。

5、内旋・・・肩を内に捻る動作。

6、外旋・・・肩を外に捻る動作。

可動域も含めてもう少し詳しく知る→クリックする

そして、肩の関節を構成する6つの関節を動かす主な筋肉が約17種類と

その他の連動筋肉が組み合って6つの運動が組み合わさって

肩の複雑な運動を構成していくわけです。

あまり詳細にエクササイズを分けても役に立ちません。

また肩の筋力強化を実行してもあまり役に立ちません。

重要なのは肩の協調運動です。


次ぎに

<肩関節の筋肉>
には

背筋のエクササイズ
で既に述べたように、

インナーマッスルとアウターマッスルがあります。

そして人間が四足動物から二本足生活をするようになったために、

肩から手が自由に使えるようになり、肩関節の運動の自由度が高まり、

背筋よりもインナーマッスルとアウターマッスルの協調性が重要になりました。


そして

協調運動に重要な役割をはたしているのが、インナーマッスルです。


●肩のインナナーマッスルは(肩の下着の筋肉)

比較的短い筋肉で関節軸に近い場所に付着し、

肩を安定させたり、肩の方向性を持たせる筋肉です。

しかも肩関節の場合は上腕骨頭と肩甲骨の関節窩とを離れないように、

関節での捻りをくわえて肩を安定させている筋肉です。

肩関節の軸に求心性に働く筋肉になります。

この捻りという回旋させる筋肉を回旋筋板:ローテーター・カフといいます。

<ローテーター・カフ>

棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋といういう筋肉の総称です。

ローテーターとはローテーション:回旋という意味です。

カフとは、カフスボタンのカフのことで袖口のごとく包み込むという意味です。

ローテーター・カフのことを、一般には肩板と呼ばれています。


一方の

●肩のアウターマッスルは(肩の上着の筋肉)

大きくあるいは長い筋肉で関節軸という支点として比較的遠くに付着する

テコの原理のように大きな力を発揮する筋肉です。

肩関節の軸に遠心性に働く筋肉になります。

代表的な筋肉として、三角筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋、大胸筋などです。

筋肉ムキムキマン、ボデイビルダーを想像してください。


肩の関節運動はこれらのインナーマッスルとアウターマッスルという、

求心性の筋肉と遠心性の筋肉が同時にバランスを保ちながら運動します。


例えば、物を持ち上げてどこかに移動させる際は、

インナーマッスルが肩関節を、わずかに回転させ、移動の方向性を決定し、

肩関節がブレないようにキッチリと安定させ、そして、

アウターマッスルが大きな力を発揮し、持ち上げて、移動させます。


以上が大まかな説明です。


そして、肩の傷害で最も多いのがインナーマッスルの傷害が原因であったり、

インナーマッスルの付着する腱や周囲の滑液包や関節包の問題である場合が

多いのです。 
肩の疾患について

肩関節の構造がいかに複雑な複合関節であり、股関節のような単関節ではなく、

3〜4キロもある上肢の重量を、重力に逆らいながら自由に使われているか、

理解していただいたでしょうか?

この点を理解していただいて、以下肩関節のエクササイズを述べていきます。

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肩のエクササイズ(T)

まず50肩などの人に最初にしていただきたいエクササイズを紹介します。

但し、これは50肩の第3段階以外の人が実行してください。

肩の症状が第3段階の人は禁止!!第2段階の人は注意して実行。


もし、あなたが、肩を少しでも動かして痛む、あるいはジット静かにしていても

痛んで疼くなら、絶対にヤッテハイケマセン。禁止です。

自発痛や夜間痛が消失してから、実行してください。


できれば最初は、痛みを与えない関節可動域改善の治療を受けながら、

実行されると効果は抜群です。

是非、治療と平行して実施してください。


疼いて夜間痛のある場合の基本は、治療を前提条件として、自宅では、

安静、安定、アイシングです。

動かすな!!揉むな!!温めるな!!でしたね。

信頼されている先生にど相談してください。


今回紹介するエクササイズは、簡単に無理なく、痛くなく、簡単にしかも、

関節の可動域の改善、あるいは、関節拘縮の予防として実行できる

エクササイズです。


なぜか?


壁に上肢の重さを預けますので、肩関節に負担が少なくなる。

手先から前腕・上腕を含めた肩までの重さは、約3〜5キロもあります。

肩関節に上肢の重みをかけないために、肩関節に負担をかけない。

そして更に、指先で上肢の移動をしますので、

傷害されることの多いインナーマッスルを安定させ、

肩の屈筋と伸筋を同時収縮させるエクササイズだからです。


今回紹介している肩の運動としては、肩の上げ下げのみです。

肩の屈曲の運動になるわけです。

同じような説明になりますので肩の内転、外転のエクササイズを、大まかに

下記に述べておきます。


次に同様に肘を曲げた状態から、痛まずに手を上げれる位置まであげ、

その位置から、内側に弧を描くように(内転運動)しながら、

手をゆっくりと、元の位置に下げていきます。

ゆっくりと降ろすことがエクササイズになります。

上げるのは無理しないこと。

内転 内転




その位置から、外側に弧を描くように(外転運動)
しながら、

手をゆっくり下げていく運動を実行します。

外転 外転



基本は内転の運動からですがもし、外転運動の方が楽でしたら外転から

実行してください。

とにかく痛まず、楽な方向の運動からです。



長い前ふりでスイマセンでした。


それでは、肩のエクササイズ(T)にお進みください。


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肩のエクササイズ(U)

今回は、

一つは、肩の痛みや可動域が改善傾向にある時に、

肩関節に優しく安全にできる、最初の手の上げ方を紹介します。

もう一つは、やってはいけない運動の紹介です。


★まず肩関節に優しい手の上げ方を紹介します。

一度この方法でやってみてください。

なるべく上肢の重みをかけずに手を上げる方法です。・・・・・が

やはり無理は禁止ですよ!!

この方法で痛まずに挙げれるならやってください。


なぜ肩関節に優しいか?

まず成人で指先から前腕、上腕を含め肩関節までの

上肢の重さは約3〜5キロも有ります。

この重量は野球のバットが約0,9キロですので、普段の何もしない状態でも

バット約4本分の重さが常に肩甲骨にぶら下がっているのです。

肩関節になるべく負担をかけずに、こんな重量のある上肢を上げるには、

とにかく、力学的に肩関節に負担をかけないことに尽きます。

○肩関節に力のモーメントをなるべくかけない。

アウターマッスル、特にパワーのある三角筋の収縮を避ける。

○求心性の筋と遠心性の筋が同時に収縮する。

○ロテーターカフの個々の筋もなるべく同じように緊張し、なるべく回旋させな

 いで動かす。特に肩の外転・外旋運動をさせない。

今回は、以上に留意した手の上げ方を紹介しました。


もしこの方法でも

痛みのために、手の位置が肩の高さ以上に挙げられない状態であれば、

・・・・誠jに、残念ですがまだ、なるべく手を上げてはいけません。

きちんと治療しながら、

前回の壁を利用しなるべく上肢の重みを無くした状態のエクササイズの実施。

あるいは、

以後に紹介する、棘下筋あるいは肩甲下筋のエクササイズで痛みの出ない

楽な方向へのエクササイズを選んで実施してください。

ただし、まだまだ必ず治療と平行して行ってください。

信頼されている先生の指導が必要ですよ。


次に、

★ヤッテハイケナイ運動を紹介します。皆さんも良くご存知な運動です。

その運動は一般にアイロン体操と呼ばれています。

一般には普及している運動なのですが、当院では禁止しています。


このアイロン体操は正式にはコッドマンの体操といい、

整形外科の世界でもに、大変有名な体操なのです・・・・・が。

ではどうしてダメ・禁止のエクササイズなのか?


このエクササイズは、

上肢の重さに重力と更にアイロンという約1キロの錘をワザワザ手に持って


詳しくは後で、
肘伸展位で錘を持つとどうしても上腕二頭筋が働き、前腕の回外と同時に上肢が連動して、
肩関節の外旋力が働いてしまいます。


肩関節に外旋力が加わった状態で振り子のように錘をもった腕を前後、

あるいは8の字を描くように振ることは、どうしてもパワーのある三角筋の

収縮作用を作ってしまい、むしろインナーマッスルの傷害の助長、

とくにワザワザ棘上筋の傷害の原因を作っていることになります。

もし、仮にアウターマッスルが完全脱力できたと仮定しても、

関節を固定するべき筋肉の肩板をワザワザ引き伸ばし、外旋力の加わった

状態で前腕を振り回すことは、いかがでしょうか?・・・・・・ちなみに

このアイロン療法はリハビリの世界ではほとんど採用されておりません。


今までの説明を理解されれば、

このアイロン体操が理屈にかなっていない事実がお分かりになると思います。


まずインナーマッスル自体の傷害がある場合には、肩になるべく重みをかけず

なおかつなるべく外転・回旋運動などを加えず固定しておくことが理想です。


前回のエクササイズはそのために壁を利用していましたね。

また今回の手の上げ方も、なるべく肩関節や肩板に力学的負担をかけない

ために考えられたエクササイズです。



上肢の重さはそれ自体で3〜5キロあります。

この重さ+錘の重さ+重力を傷害したインナーマッスルに負担をかける?

いいことか?よくないことか?・・・・・さあどっち?

しかもこの重量が傷害されたインナーマッスルが耐えれるか?・・・さあドッチ?

しかも最も傷めやすい肩の外旋状態をつくってから振り回す?

上腕骨を肩甲骨にウマク安定させずに、外旋状態をつくり、もし三角筋など

の、アウターマッスルの収縮を作り出すともう大変です。


アイロン体操のおそらく本当の目的は、肩関節の関節包のストレッチが、

目的なのかもしれませんが、

もし、その目的だとしても

インナーマッスルのみではこの重力を支えきることができないで

必ずアウターマッスルが収縮してしまいますので、本来の目的である、

関節包のストレッチの効果もあまり期待できない。



仮にもし、アウターマッスルの収縮する筋力の助けなしで、

インナーマッスルの筋力の収縮力でこんな重量に耐えれ、関節内圧も高まら

ないで、振り子運動にも耐え、関節包もストレッチできる状態を想定すると、

ほとんど肩関節の傷害がなくなっている状態だと思います。

本当に治るまでもう一歩という状態しか想像できません。

つまり治療の最終段階のみ許可できるエクササイズになります。


どうしても実行される方は、

普段からジムなどで鍛えている人か、あるいは現役のスポーツ選手です。

一般の人ならば、

治療段階で最終可動域の改善の最終段階のみに許可しています。


いかがですか?

以上の理由で基本的にアイロン体操は、当院では禁止のエクササイズです。

運動療法として世間一般であまりにも普及してしまっているので、

あえて詳しく述べてみました。


当院ではアイロン体操に良く似たエクササイズをもう少し後で紹介します。

それは、今回紹介しているエクササイズの説明の途中で出てくる、

0ポジションを利用したエクササイズです。 


もう少しお待ちください何事も順序があります。



あ〜あ〜今回も大変ながい前ふりでしたね。スイマセン。

それでは肩のエクササイズ(U)にお進みください。


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肩のエクササイズ(V)

前回までは大雑把なエクササイズで各人の肩の状態に合わせ、

とにかく、

痛くなく、無理せず、動くところまでの動かすという、各人が実行可能な、

あまり難しいことを考えずにできる、エクササイズの紹介でした。


イヨイヨ、今回から各筋肉のエクササイズに進みます。

最初は当然インナーマッスルのローテーターカフ筋の

棘上筋・棘下筋,・小円筋・肩甲下筋エクササイズを順次紹介します。

カフ筋の中でも最も傷めやすい筋が棘上筋で作用は外転、外旋

小円筋が最も傷めにくい筋で作用は外旋

棘下筋の作用は外旋

肩甲下筋の作用は内旋


これらの筋肉をまずエクササイズするのですが順番としてどれからすれば

一体いいのでしょいうか?


答えは・・・・・単純です。

あなたが、動かして楽な方向に動く筋肉からです。

痛みが無く、動かしやすい方向をより動くようにすることです。

最大のポイントですよ!!


素人は(失礼!!) 

関節拘縮を防ごうとして、動きが悪い方向をより動かそうとする人が多い。

なかには、痛みをガマンしてまで無理に動かしている人がなんと多いことか。

ハ〜〜〜〜〜〜ア。 可愛そう!! 関節が壊れる〜〜 。

可動域をつけようとして無理に痛む方向や動きにくい方向に動かす事は・・・・・

絶対にやってはイケマセン!!禁止!!

関節のメカニズムを知らない素人(暴言陳謝)の言うことです。

100歩譲ればアイロン体操と同じで、あともう一歩で治る状態で

初めて許可できることです。


あなたの肩は,どの方向に動かすと痛みますか?

どこまで動かすと痛みますか?どの角度から痛みますか?

肩関節の運動は複合ですので単一の運動はむしろ少ないのです。

また、上肢の角度でも様々で単純ではアリマセンと思いますので、


特に治療の最中に、エクササイズを実行される場合は、

必ずシッカリと治療をつづけながら実施されることをお勧めします。

是非、信頼されている先生に尋ね指導していただいてください。


ここでは、一般的にこの順序で実行するのが標準の例をに紹介していきましう。

多くの方は、この順序で実行されれば、まず間違いはありません。


最初は棘下筋と肩甲下筋のエクササイズからです。

この二つの筋肉は

棘下筋が肩甲骨の表側の背中側から、上腕骨頭の後ろに付着し

肩甲下筋が肩甲骨の裏側の腹側から、上腕骨頭の前に付着し

お互いの筋肉同士が、サンドイッチのように挟み込んでおり、

外旋と内旋という正反対の運動をつかさどっております。


最初に、この2種類の筋肉を無理せずに、

キッチリ・シッカリとエクササイズをしておきます。


インナーマッスルのエクササイズのポイントは

○とにかく軽い負荷をかける。 あるいはかけない。

○アウターマッスルができるだけ働かないようにする。


方法として

1、全く何も負荷をかけずに動作だけ。

2、水の抵抗の負荷をかける。

3、空気の抵抗の負荷をかける。

4、ゴムの張力の負荷をかける。

1〜3は一回の動作(一往復)で棘下筋と肩甲下筋のエクササイズになる。

簡単で手間がかかりませんね。

本来は個々別々にエクササイズするのが、正しい方法ですが、

負荷があまりかかっていませんので、良しとしましょう。


4はゴムが引き伸ばす際生じる張力を負荷として利用しているために、

棘下筋と肩甲下筋は別々のエクササイズになる。

キチントしたエクササイズは、4がお勧めです。

たとえば棘下筋の場合は内旋位から始めるため

ゴムは手のひら側に直角に引っ張る。

<棘下筋>のエクササイズです。
ゴムの張力を負荷に利用している様子です。
内旋位から外旋位に運動。

<肩甲下筋>のエクササイズの場合は、
ゴムは手の甲に直角の方向に
ちょうど正反対の方向に引っ張る。
この位置から内旋して最初の位置に戻る。

移動の位置はエクササイズ(V)と同じです。

インターナルローテション・アウターナルローテーションというゴムを
使用したエクササイズが有名です。しかし鍛錬としてのエクササイズで、
傷害を受けた肩板のエクササイズとしては負担が大きい。
輪ゴムをつなぎ合わせたゴムの張力程度でも最初は充分です。
ポイントをよく読んで実行してください。

今回は、あえて写真で比較的説明しやすい、

3、のウチワを利用した空気抵抗の負荷をかけた方法を紹介しています。


利点と欠点

1、は負荷が最小でどこでもできます。がエクササイズとしては物足りない。

2、は一見負荷が軽そうに思うが実際は結構強い負荷です。

  でも道具が要らないし、風呂で簡単にできますので便利です。

3、は負荷が軽いがウチワを握るのでどうしても少しアウターマッスルが

  働いてしまう。でも簡単です。

4、はゴムの張力の強さで負荷のサジ加減が簡単にできる。

  片方をどこかに引っ掛け、角度を決めもう一方を指に引っ掛けます。

  少し場所が必要です。棘上筋と肩甲下筋個々のエクササイズになります。

  最もキチントしたエクササイズができます。

  ちなみに使用するゴムは、輪ゴムをつなげて作っています。

  研究会の世話人の石川武澄先生に教えていただきました。


理論は解っていただけたと思います。

1〜4の最も楽な方法のエクササイズを実行してください。

痛まない、少し物足りない程度を少数頻回の法則ですよ。


そして、最低1週間は必ずシッカリと実行してください。


50肩を始めとする肩の肩板の傷害を治すコツは、あせらないことです。


錘を使った方法は、あえて次回に紹介します。

今回も長い前ふりでした。

それでは棘下筋・肩甲下筋@のエクササイズ(V)にお進みください。


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肩のエクササイズ(W)

今回は前回と同じ棘下筋と肩甲下筋のエクササイズですが、

錘の重力の抵抗を利用します。

錘に利用する物は、なるべく軽い重量から始めてください。

一般の方ならまず200グラム程度からです。


ダンベルで握れるのは500グラムから売っていますがそれでは

一般の皆さんには重すぎます!! ダメ!!ダメ!!

傷害された肩には負担が大きい!!

肩を痛める以前からスポーツやダンベルなどで鍛えていた方のみ許可。


今回は、錘として利用しているのは

200CCの洗剤の容器に水をいれたボトルを利用しています。

アウターマッスルの収縮を少なくするためになるべく握る力が少ないように

細く簡単に握れる容器がいいのです。

粘土があれば重さの加減ができ形も自由に作成でき、もっとGOOD!!

缶コーヒ、ペットボトルなんでもいいですよ。

要は、握りやすい200グラムの重さから始めてください。


棘下筋、肩甲下筋別々のエクササイズになります。

まず今回も楽に動く方向から実施してください。

多くの皆さんは棘下筋のエクササイズの方が楽だと思います。が、

楽なほうのエクササイズをキッチリと1週間続行。

次に残った方のエクササイズを1週間実行。

前回の風の抵抗を利用したエクササイズを含めると3週間で

棘下筋、肩甲下筋のエクササイズを実行することになります。

エーーーー3週間も〜〜〜?

そうです。タッタ3週間です。タッタの3週間です。アセルナ!!


どんな疾患。病気も実は・・・・・・・・・・・・・


キチント治療してもらいながら、

病状、病態を理解し、今皆さんが何をすれば良いか、なにが悪いのか、

よく自分自信を見つめなおし、

やるべき事を淡々と実行すれば病のほうから退散していくのです。

それをアセッテ、自分は何もしなく楽で簡単で、他人任せにするから、

何時までも痛い、治らない、治らないのは○○のためだと他に原因を探して、

アレやコレやと右往左往してますますこじらせていくのです。


因果応報とよく言いますね。

今の自分を見直すことができるチャンスです。

今を生きよう!!


今回のエクササイズは、よく見かけるエクササイズです。・・・・が、
アウトワードローテション、インワードローテーションというエクササイズに
似ています。

ポイントをよく読んで必ず注意して実行してください。

お間違いのないように、お願いします。

それで棘下筋・肩甲下筋Aのエクササイズ(W)にお進みください。

次回は棘上筋のエクササイズです。


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肩のエクササイズ(X)

今回は棘上筋です。

インナーマッスルのローテータ・カフ筋のなかで最も重要な筋肉です。

そして、最も傷害しやすい筋肉でもあります。


作用は単純で

●外転作用が主で、わずかな外旋作用が加わる回旋作用です。

外転筋の主用な筋肉は、

0度〜90度が三角筋が最も協力な外転筋です。

棘上筋の作用はせいぜい45度まででそれ以上はあまり働かない。

そして外転動作の開始動作の初期に最も働きます。

そして三角筋とともに働き、45度以上では三角筋のみが働きます。

●カフ筋の中でも、上腕骨の最も重要な安定化作用を持つ。


難しい理論はおいといて、

全ての運動の開始時期に、棘上筋が緊張することで上腕骨頭を肩甲骨の

関節窩に引きつけ、維持して運動の中心部を固定させながら外転させます。

その際は、モチロン

棘下筋、肩甲下筋の補助的作用が必要となり周囲の統制も必要とされている。


棘下筋、肩甲下筋のエクササイズをシッカリと最初に実施することが棘上筋に必要です。
前回2回に分けて説明しております。シッカリと実行してください。



○解剖学的に過度の機能的負担・力学的負担のために

非常に疲れやすく、損傷を受けやすく、肩の大きな弱点となっている。


○肩のアウターマッスルの最も大きな力を持つ三角筋と協調することにより、

 肩関節の正常な外転運動が得られる。・・・・・が

三角筋のみ働くと、肩板の上方部分が鳥口肩峰アーチの下で圧迫され、

棘上筋が挟まれ、押しつぶされる。


 また、棘上筋のみが収縮すると関節は安定するが 力のモーメント(テコの

 長さ)が短いため。 肩はわずかにしか、外転することができない。


そして肩の傷害は最初に述べたようにほとんどが肩板の棘上筋の傷害です。


棘上筋がウマク働かず、あるいは損傷したり、あるいは無理な格好の動作中

に、パワーのある三角筋主体の動作をくりかえしていると、

棘上筋が挟まれ圧迫しながら外転動作の時、外旋されながら外転すれば

棘上筋は擦られボロボロにささくれることは想像できるでしょう。

さあ大変ダーーーーー!!

棘上筋断裂あるいは部分断裂 ○インピージメント症候群 ○肩板損傷


棘上筋の解剖学的構造は骨と骨の間のが挟まれているところは、幸いに

肩峰下滑液包という滑液包に守られていますが、やがて限度が来て

滑液包の炎症が始まり、滑液包炎を生じ、炎症を何度も繰り返していると、

やがて棘上筋、腱そのものにも高度な炎症が広がってしまうと、

カルシウムとタンパク質が反応して、筋性仮骨を作ってしまい

筋・腱の骨棘、骨化が起こってしまいます。→痛みは急激に最高潮を向かえ、

骨化が終わると一応なんとか痛みは終息を迎えますが、少し無理な動き

急な動きでギャと痛み、たとえ痛みが取れても、関節が動かない状態に陥る。

石灰沈着性肩板炎


以上が最低、最悪の肩関節における悪化パターンです。

いかがですか棘上筋の重要性を解っていただけましたか?

棘上筋がいかに傷害されやすいか解っていただけましたか?


今回紹介するのは、ゴムの張力を利用したエクササイズです。

ダンベルを利用したエクササイズをよく見かけます。

鍛えるにはいいでしょうが、傷害関節、また傷害した棘上筋にはです。

このホームページのエクササイズは治療あるいは回復のためのエクササイズです

レッツゴー!!エクササイズを、もう一度お読みください。



何人かの人に尋ねられましたので、もう一度説明しておきます。
単純に輪ゴムを重ねていき、適当な長さまで作ります。
もい、適当な長さで張力が足りなかったら、倍の長さを折り返せ
ば、2倍の負荷の張力が得られます。
しかし、多くの場合はそこまで必要ないでしょう



エクササイズはよく見かけるエクササイズですが、注意が必要です。

サイドレイズ・ロングレバーという三角筋が主体のエクササイズに似ています
が、少し違う点もありますので、よくポイントを読んで実行してください。
ショルダーアブダクションとほとんど同じといえますが、
ほんのわずかに違っている所があります。よく読んで実施してください。

あくまで棘上筋のエクササイズです。

ポイントをよく読んで、1週間は続けてください。

ダンベルなどの錘の負荷利用はまだ早い!!


今までのエクササイズ+今回のエクササイズの実施です。

エクササイズ(V)と(W)のどちらかとエクササイズ(X)を1週間続けましょう。

もう一度いいますが、棘上筋は棘下筋と肩甲下筋の補助が必要です。

前回までキチント実行された皆さんは(W)の錘を200グラムから無理せず

増やし、500グラムまでの負荷をかけて棘下筋、肩甲下筋のエクササイズと、

今回のエクササイズを一緒に実施してください。


そしてまだまだ継続した治療は必要です。

信頼されている先生との協力がまだ必要です。ご相談してください。



それでは棘上筋のエクササイズ(X)にお進みください。


1週間実施後は200グラム程度の負荷をかけて実行されてもかまいません。

・・・・・・・・・・・・・が、もし

実施中あるいは実施後に肩に違和感を感じるようであれば、

もう1週間ゴムを利用したエクササイズを続けてください。


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肩のエクササイズ(Y)

今回は上腕二頭筋です。

皆さんよくご存知の、力コブを作る筋肉です。

ポパイの力コブですね。

作用は

肘の屈曲

前腕の回外(肘から先を外側に捻ること)・・・ポイント


アレ?肩関節に対する作用は?

アレ?アウターマッスルではないの?と思っておられた方も多いのでは?


解剖学的に

上腕二筋には「短頭」と「長頭」があります。

「短頭」は、肩甲骨の鳥口突起から、

「長頭」は、肩甲骨の関節唇という軟部組織とつながり、肩関節内包で、

上腕骨は上腕二頭筋腱に、押し付けられ、上腕骨を定位置に維持するのに

貢献し、結節間溝という、二頭筋腱の滑車の溝の中でを滑走し、結節間溝

滑液鞘につつまれ
、関節腔を出て、

長頭と短頭が途中で一緒になり筋腹を作り再び腱膜を作り前腕に付着する。

ポパイの力コブはこの筋腹にあたります。


したがって、肩関節においては、上腕二頭筋の長頭は、明らかに肩の

安定と方向性を持たせるために重要な役目を果たす
ので、

インナーマッスルといえるのです。


またこの構造のため肩板でもないのに上腕二頭筋長頭炎が起こるのです。


このように肩の傷害はインナーマッスルの傷害がほとんどなのです。


インナーマッスルが肩に重要な役目があるか解っていただけたと思います。

そして、インナーマッスルのエクササイズが重要なのも解ると思います。


今回のエクササイズはスポーツジムなどでもよく見かけます。

またコマーシャルなどでも見かけます。

コンセントレテーションカールと似ています。
アームカール等も上腕二頭筋の力コブをつけるには良いのですが、
インナーマッスルとしての効用を考えると、少しポイントが違ってきます。
よくポイントを読んで実行してください。
このホームページのエクササイズの趣旨は鍛えるためではアリマセン。
目的を、お間違えの無いように!!
目的が違えば方法も手段も違ってくるのは当然です。

重さは500グラム程度から初めてください。

ポイントは上腕二頭筋の作用を理解しキチンとしたフォームで実施する。

それでは上腕二頭筋のエクササイズ(Y)にお進みください。


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肩のエクササイズ(Z) 今回は肩甲骨を動かそう!!

前鋸筋と僧帽筋のエクササイズです。

ヨイヨ肩関節も終盤に入ってきました。

肩関節を安定させる重要なインナーマッスルのエクササイズが一応終了しました、

そろそろ飽きてきましたか?

さて?・・・・肩がウマク上がるにそれだけでいいのか?


肩甲上腕リズムという方式にそって肩関節の運動がスムーズに動くのです。

説明が長くなりますので、

答えは、

簡単に言えば肩甲骨の動きをウマク、スムーズに動くことが必要です。


少し説明が理解しづらい点もあると思いますので、結論のみを知りたい方は

以下を飛ばして、結論にお進すみください。


<上肢の挙上の方式>


腕が挙上→鎖骨が挙上する→肩甲骨の回旋→臼蓋窩30°上昇  ─┐
                │       (上肢90°)            ├両方で肩甲骨が60度、

                └→鎖骨の回旋で更に肩甲骨は30° ─┘

上肢が120度→さらにここから上肢の180度の挙上するには前方への外転、屈曲が必要です。

また、挙上の際は外旋運動も必要不可欠。

また見かけ上の上肢の挙上は、脊柱の後弯角度に影響される。
後弯が強いと、肩甲骨の前傾がきつく挙上角度が悪くなる。


肩の運動動作の主要な筋肉は

外転筋は棘上筋、三角筋
内転筋は広背筋、大胸筋
伸展筋は三角筋、広背筋、大円筋
外旋筋は棘下筋、小円筋、三角筋
内旋筋は肩甲下筋、広背筋、大胸筋、三角筋、大円筋

インナーマッスルはすでに、説明しました。

アウターマスルの大胸筋、広背筋、三角筋は大きなパワーを持ち、

筋肉も大きく長く、面積も広くどちらかといえば短縮しやすく、

むしろ、筋緊張を緩めルことを主眼に置く。


そして、上肢がウマク動くためには、

肩甲上腕リズムという上腕骨と肩甲骨の動きが必要となります。


<肩甲上腕リズム>


上肢の挙上は、肩甲骨の動きがないかぎり、上腕骨は120°までしか挙上できない。
従って、挙上の際、肩峰が邪魔にならないよう、肩甲骨が回旋し なければならない。
この肩甲骨の動きは、肩甲骨に停止する筋により肩甲肋骨関節で回旋を起こす。
この肩甲骨と上腕の動きの関係を、すなわち、肩甲骨回旋1°につき2°の臼蓋上腕回旋が
単純に公式化されている。これを「肩甲上腕リズム」と呼んでいる。


つまり肩をウマク動かすには、まずインナーマッスルで肩を安定させ

アウターマッスルが働くと同時かあるいは、先に、

肩甲骨がウマク動ごくことが絶対に必要不可欠になります。

そして最終的にアウターマッスルの働きが必要となります。

非常に複雑で大変な作業が必要になります。


四つ足動物から二本足動物に変化し、残りの二つの手が自由になったおかげ

で、文明、分化など様々に発達しました。

肩はひどく悪くなる前に治しましょう!! 肩がおかしい?かな?と思ったら

単純に勝手な思い込みの、「肩こり、首のこり」と思わず治療しましょう!!

こんなに複雑な動きをしている関節です。


さて、肩関節における肩甲骨の動きには、

○挙上・・・肩甲骨が上方に動き、胸郭から離れる。

      上部僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋

○下制・・・肩甲骨が下方に動き、胸郭に近づく。

       挙上から正常位置に戻る動きを降下という。

      下部僧帽筋、下部前鋸筋

○外転・・・肩甲骨の内側縁が脊柱から離れ、外側角が前方に動く。

      前鋸筋、

○内転・・・肩甲骨の内側縁が脊柱に近づき、外側角が後方に動く。

      僧帽筋、菱形筋

○上方回旋・・・・肩甲骨の下角が上外方、外側角が下内方に動く回旋運動

      前鋸筋、上部僧帽筋、下部僧帽筋。

○下方回旋・・・・肩甲骨の下角が上内方、外側角が下外方に動く回旋運動

      菱形筋、肩甲挙筋

以上の6つの動きがあります。

この組み合わせでいろいろな肩の動きができるのです。



解剖学的には、

皆さんが、あまり聞きなれない前鋸筋は、
胸部の筋肉で、胸腕筋と呼ばれ、のこぎり状の大きな筋肉で肩甲骨と胸郭に付着する筋肉。
肩甲骨を固定(支え)し、肩甲骨の外転と回旋機能を持つ。
肩甲骨が固定されると、前鋸筋の下部線維は肋骨を挙上し吸気を補助する。

一方、肩こりの筋肉として有名な
僧帽筋は棘椀筋と呼ばれる浅層筋の第1層の筋肉です。
菱形筋、肩甲挙筋は棘椀筋と呼ばれる浅背筋の第2層の筋肉で、
3つの筋肉は肩甲骨と椎骨の棘突起に付着する筋肉。


それぞれの筋肉を単独にエクササイズするのははとっても難しい。


そこで、2つの筋肉の組み合わせに注目!!


1、前鋸筋と僧帽筋の協同作用に注目します。

前鋸筋の基本的な作用は外転作用と肩甲骨を胸郭上に押し付け、維持する

前鋸筋の麻痺が原因で肩の運動が不可能になる翼状肩甲は有名です。


代表的なエクササイズは腕立て伏せです。

腕立て伏せの動きは、腕に大きな力が加わるため、肩甲骨を胸郭に対して、

正しい位置の固定する必要があります。

このときに

僧帽筋、主に中部線維・・・・肩甲骨を内転させる作用

前鋸筋・・・・・・・・・・・・・・・・・肩甲骨を外転させる作用

2つの筋肉が同等に収縮し肩甲骨が固定されます。

但し、普通の腕立て伏せでは、傷害された肩の関節には負担が大きいので、

肩に負担が少ないように壁を利用した、

壁に向かっての腕立て伏せ運動です。

途中の動きは三角筋や大胸筋などの肩の関節に有効なアウターマッスルの

総合的なエクササイズにもなります。

原理原則をキチンと理解すれば、

いろいろと応用の利く大変に便利なエクササイズです。

よく読んで実行してください。


また、ディップス、ベンチプレスも前鋸筋のエクササイズ有名です・・・・・・・・が、

特にディップスは肩の傷害関節をお持ちの方は絶対に禁止!!

今回紹介しているもう一つのダンベルを利用したのエクササイズは、

ダンベル・ベンチプレスとよく似ていますが、少し違います。

注意してください!! 要は肩甲骨を外転させることです。

解りやすいように説明しているつもりです。


総合的には壁を利用したエクササイズです。

肩甲骨の外転、内転の感覚を味わうには、ダンベルのエクササイズです。

それでは肩のエクササイズ(Z)前鋸筋、僧帽筋にお進みください。


菱形筋と肩甲挙筋の作用とエクササイズは次回に。

肩甲挙筋と僧帽筋、広背筋と大円筋  のエクササイズは背筋のエクササイズから

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肩のエクササイズ([) 肩甲骨を動かそう!!


今回は 菱形筋と肩甲挙筋のエクササイズ

この筋肉は僧帽筋に被われている棘椀筋の浅背筋第2層に属します。


菱形筋
には小菱形筋・大菱形筋とがあります。

首の頚椎の下部2つの棘突起、胸椎の上部4つの棘突起から

肩甲骨の内側縁下部3分の2に付着している、

肩甲骨と主に背中が連結している唯一の筋肉です。

菱形筋の作用は肩甲骨を内側上方に引く。この時僧帽筋も少し働きます

つまり肩甲骨を内転させながら肩甲挙筋と協同しながら、挙上・下方回旋します。


もう一つの浅背筋2層の肩甲挙筋は、

首の頚椎の上部5つの横突起と肩甲骨の内側縁の上3分の1と連結して、

肩甲挙筋の作用は菱形筋と協同して肩甲骨を挙上・下方回旋するのです。

また僧帽筋(上部線維)とも協同し肩甲骨を挙上します。
このエクササイズはコチラ


両者の作用の違いは

菱形筋は肩甲骨を内転作用があり、肩甲挙筋には内転作用がないこと。

菱形筋は肩甲骨の挙上作用と下方回旋の作用は小さく、

肩甲挙筋は肩甲骨の挙上作用と下方回旋の作用は大きい。


菱形筋の作用は肩甲骨を内側上方に引く。

つまり肩甲骨を内転させながら肩甲挙筋と協同しながら、挙上・下方回旋します。


この2種類の筋肉を別々、個々にエクササイズすることは非常に難しい。


エクササイズは菱形筋の触診の際によく実行する方法。

肩関節内旋、肘関節屈曲させ、上肢を背側にまわし、伸展させる際に

抵抗を加えると運動させると、棘突起と肩甲骨内側縁の間に斜め下方に

走行している菱形筋の筋腹が触診できる。

写真1は抵抗なし、写真2が抵抗を加えた状態です。

1、上肢を背側に 1、肩甲骨が浮き出る 2、壁を押している 2、菱形筋が浮き出る



この方法も菱形筋のエクササイズができる良い方法なのですが、・・・・・

事実、うつ伏せで抵抗の代わりにダンベルを利用してもできます。

しかし、

この格好は肩の関節の前方カプセルにかなりの余裕がないと難しい。

傷害された肩関節には少し無理があり負担が大き過ぎる難点があります。

そこで、まずは、

特徴的なのは前鋸筋と菱形筋は拮抗した働きを持っています。

外転を主にすると前鋸筋が収縮し菱形筋がストレッチされます。

前回の運動で菱形筋も少しはエクササイズされています。

必ず、最初に前鋸筋をエクササイズしてくださいね。

次に、

最も簡単な菱形筋のエクササイズとしては「気をつけ!!姿勢」です。

大胸筋・小胸筋のストレッチにもなります。

普通の姿勢から「気をつけ!!」の姿勢でグーと肩甲骨を内転させます。

しばらく肩甲骨に力を入れて元の姿勢に戻ります。

10回ほど繰り返します。

普通の姿勢 「気をつけ!!」の姿勢 横から見た写真


次が、今回紹介するエクササイズです。

今回の紹介したエクササイズは少し工夫していますが、

少し実行しずらいかも知れません。

このエクササイズが辛いひとは「気をつけ!!姿勢」を実行してください。

しかし菱形筋と肩甲挙筋の働きを理解しながら実行してください。

ポイントはできるだけくわしく書いています。

その他には、
菱形筋・肩甲挙筋・僧帽筋のトレーニングとしてはシュラッグが有名です。


今回のエクササイズで大まかな肩甲骨の動きが出来上がります。


肩甲骨の動きをよくすることは肩こりの解消にもつながります。

背中の肩甲骨の間が「重たい・こり感がいつもある」人も実行してください。

浅背筋第2層の筋肉を動かしてください。

浅背筋第1層の筋肉の説明はコチラから


それでは肩のエクササイズ([)菱形筋・肩甲挙筋のエクササイズ

にお進みください。

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肩のエクササイズ(\)
 

大胸筋・小胸筋のエクササイズ


最初は簡単に終わらそうとしていたのですが、長いですね〜。

それだけ肩関節の動きが複雑であるという証拠ですね。


最初は、必ずインナーマッスルをエクササイズして下さい。


さて残るはアウターマッスルになります。

肩関節の動きで最も重要なアウターマッスルは三角筋です。

三角筋は、三つの線維から成り立っております。

以下に述べる働きを主体とし、且つ最も大きな力を発揮します。

●前部線維・・・肩関節の屈曲

●中部線維・・・肩関節の外転

●後部線維・・・肩関節の伸展


次に重要な筋肉としては大胸筋があります。

大胸筋も三つの線維からなります。

●鎖骨部線維  鎖骨の内側半分から上腕骨大結節陵に付着

●胸肋骨線維  胸骨及び第2〜7肋軟骨の前面から上腕骨大結節陵に付着

●腹部線維   腹直筋鞘前葉から上腕骨大結節陵に付着

3つの線維が協力しながら肩の関節を屈曲、内転、内旋する。

また吸気の補助筋としても働いている。


その他のアウターマッスルの主な働きは

屈曲・・・大胸筋、 補助的に鳥口腕筋、上腕二頭筋短頭

内転・・・・主に広背筋・大胸筋

伸展・・・広背筋、大円筋

外旋・・・補助的に上腕三頭筋

内旋・・・広背筋、大円筋、大胸筋、三角筋前部線維

いかがでしょうか?

このようにして観察してみると、

三角筋と大胸筋と広背筋のエクササイズをすればほとんどOKでしょう。


最終的可動域を得るには他には、脊柱起立筋という背筋の働きも必要です。
     
三角筋のエクササイズには多種多様のエクササイズがあります。

大胸筋のエクササイズも多いです。


肩の関節を動かす大きな働きと大きな力を持つアウターマッスル。

モトモト非常に大きな筋肉実質を持っており、

パワーも非常に大きい筋肉です。

筋肉ムキムキマンになる目的や競技を目的にしているスポーツマンには、

パワーアップの目的や鍛錬として必要なエクササイズでしょう。


また、治療目的としては、

習慣性脱臼の既往症の方、骨折などのキプス固定後の筋力回復などには、

しっかりとインナーマッスルのエクササイズ後に、少し必要な程度でしょう。


一般的な肩関節の傷害の治療としては、前回紹介した 

皆さんは壁を利用した腕立て伏せで充分でしょう。物足りないと感じる人は、

普通の腕立て伏せを実行されれば事足ります。


そして、特に大胸筋は筋力をつけるよりはむしろストレッチした方が、

肩関節の治療目的としては、はるかに効果的です。また無理がアリマセン。


理由は皆さんの多くの人の大胸筋・小胸筋は、短縮して硬くなっています。

詳しくは、背筋のエクササイズ
頭部前方位の推移と症状の推移読んでください。


肩板や肩甲下筋や菱形筋のインナーマッスルは筋肉自体が痩せ衰えて、

結果的に筋力が弱体するのに対して、

アウターマッスルである大胸筋は筋肉自体が硬く、短くなってしまい、

結果的に筋力を発揮できない傾向にあります。


そこで、今回は大胸筋・小胸筋のストレッチを紹介します。

ストレッチ自体も本来の筋力を取り戻す、立派なエクササイズです。

エクササイズの意味は?


それでは、肩のエクササイズ(\) 大胸筋・小胸筋のエクササイズ

にお進みください。


習慣性脱臼や骨折後のリハビリの手段として、また競技スポーツに復帰する人

アウターマッスルの筋力強化どうしても必要な人のために、、

ここでは、筋力強化のエクササイズの種類だけ述べておきます。

フロントレイズ、サイドレイズ、リアレイズロングレバー、リアレイズショトレバー

ダンベルベンチプレス、ラタラルレイズ

ベントオーバーローイング、ラットプルダウン

キックバック、リバースプッシュアップ

等など各自実行したい人は調べてください。

必ずインナーマッスルのエクササイズは忘れずに。

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肩のエクササイズ(]) 

最後に、
今回で、本当に肩の最終回にします。

ところで以前アイロン体操は禁止です!!と説明した際に、

よく似たエクササイズを紹介しますと約束しておりましたので、

今回は簡単に紹介しておきます。特別難しくアリマセン。

ポイントは

重力を利用し上体の力を抜き肩関節をゼロポジションに導くことです。


ダンベルの重量は1キロ程度。

必ず内旋運動から行います。

ゆっくりと前腕を回内しながら上腕を内旋していきます。(痛みのない範囲まで)

次に外旋運動に移りますが、力む必要はなく、内旋運動した肩が反動で

ゴムが戻るような感覚で外旋する感覚です。

無理な位置まで外旋する必要はアリマセン。

楽な位置まで内旋→楽な位置まで外旋を繰り返します。

往復10回程度。

アイロン体操のように振り回したりいないこと。

膝の高さ程度の台に乗ります
上体と肩の力を抜きます。
前腕から上腕、肩をにかけて
ゆっくりと内旋します。
外旋しますが、反動で戻る 
という感覚です。


このエクササイズは基本的に内旋運動を主体としております。

外旋運動は内旋運動で収縮した筋肉が元に戻る反動の作用を利用し、

気持ちの良い外旋運動を誘導し、肩関節の前方と後方のカプセルを広げる、

わずかなストレッチを目的とします。

絶対に力を入れないように、力を抜いて実行してください。

今回はこれだけです。


いかがだったでしょうか?長かったですねー。

肩を安全に痛くなく動かす方法からエクササイズまで。

様々な肩関節について述べてきました。


エクササイズで重要なことは、

筋肉の最大収縮は最大弛緩によって得られます。

また関節の可動域も同様です。

私どものような治療院や病院の治療により、まず痛みを減少させ、

関節の内圧を減少させ、

筋肉に痛みを与えることなく、筋スパズムを減少させることにより、

筋肉が弛緩し、関節の可動域も改善されていきます。

そのうえでエクササイズを実施することで、効果が抜群に発揮されます。


信頼されている先生の治療を受診し、どのようなエクササイズが効果的か?

是非お尋ねし、その場その時リアルタイムな治療と指導をお受けください。

皆さんの肩の傷害が早く回復されることを願っております。


最後に、肩の傷害に限らず、

関節の痛みをはじめ、運動制限などでお困りの皆さんに一言。

皆さんの今の関節の状態がどんな状態なのか?

なぜ痛むのか?どのように時に痛むのか?

どのようにすれば痛むのか?どのようにすれば痛みが楽なのか?

なぜ運動制限があるのか?

よく観察して皆さんも状態を知り、また皆さんが納得することが大切です。

そして、治療を受け、自らも治療に参加し、努力する必要もあります。

病は慢性化すればするほど治療に抵抗します。

慢性化すれば、肉体的にはアタリマエですが、精神的にも病んできます。

兵法にも

「己を知って敵を知れば百戦連勝」と述べています。


決して、焦る必要はありませんが

「病は決して恐れず、決して侮らず」

やるべき事を行い、心安らかな状態で日々淡々と暮らせば、

病は自然と癒ていくものです。



このホームページがお役に立てば大変嬉しいです。

どうぞ皆様の肩関節の傷害が治りますように。

どうぞ皆様が健康に過ごされます様に。


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