首、頚椎について 首・頚椎の傷害 大阪市東住吉区南田辺 おくだ鍼灸整骨院 
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首・頚椎について
 頚椎を理解しよう!!
はじめに
頚部の可動域
頚椎の動き
傷害されやすい頚椎部
頚部・頚椎の構成体へのストレス
頚椎への刺激ストレスと
首・肩への放散痛と感覚異常
首・頚椎の疼痛のまとめ
首と頚椎の症状の注意点

 首・頸椎について
  頚椎を理解しよう!!
 頚椎症と頚髄症の鑑別
 頚椎捻挫
 頚部周囲の傷害
 


 首・頸椎について
頚椎症と頚髄症の鑑別
はじめに
1、反射を観察する
2、筋肉を観察する
3、感覚を観察する
4、末梢神経障害の症候と
末鞘神経神経近位部の神経根症候
5、まとめ


首・頸椎について
首・肩・上肢に関連する頚椎捻挫
はじめに
頚椎捻挫の四つの分類

○頚椎捻挫型
○神経根症型
○脊髄症型
○バレリュー症候群型
1、頚椎捻挫型について
2、神経根症型について
3、脊髄症型について
末梢神経の障害について


 首・頸椎について
頚部周囲の障害について
はじめに
 胸郭出口症候群(TOS)について
 胸郭出口症候群(TOS)
 1、斜角筋症候
 2、肋鎖症候
 3、過外転症候
 <圧迫型と牽引型について>
肩甲肋症候群 
 肩手症候群
 まとめ 



<首・頚椎について>


               頚椎を理解しよう!!




はじめに

本論に入る前に、是非みなさんに、誤解がないように読むんでいただきたいことです。

さて、鍼灸整骨院には様々な患者さんが訪れます。

よく、首のこり? 肩の凝り?でお願いいたします。・・・・・・・・・

保険で全身揉んでくれますか? 保険でマッサージしてくれませんか?

首・肩こりでは、保険が利きませんよ。・・・・・・それはたとえ、お医者様でも同じです。
来院の際のご注意をお読みください。 

首・肩こりにおいて、医院は良くて、整骨院はダメということはアリマセン。
肩こり症で保険は使えますか?→様々な問題を含んでいます。長いですがお読みください。

慰安目的の、首・肩の凝り、をほぐすアンマ・マッサージには保険の適用はできません。
慰安目的の、全身のアンマ・マッサージには保険の適用はできません。
当然、自費治療ならば、なんら問題はアリマセン。


今までは、健康組合を中心に患者さんに個別に通知されておりましたが、
健康保険組合からのお知らせの手紙が届いたのですが?

最近は、ご存知の方も多いと思いますが、いろいろなメディアでも取り上げられています。

しかも、非常に偏った報道のようにも思われます。

このHPでもその点については、少し触れています。

・・・・・・・・・・・・・?と思われる整骨院も一部においてはもあるかとも思いますが、

実際の現場においては、首や肩の凝り感や違和感などの症状が、

頚椎の傷害による症状、肩関節の傷害によるの症状とのハッキリとした分類は、

非常に困難な場合もあることは否めない事実なのです。

順次紹介していこうとおもっています。

ただ、それをいいことに、

慰安アンマ・マッサージで集客するのは絶対にイケマセン。

みなさんも、よく揉んでくれる? 長時間マッサージしてくれる? 気持ちがいい・・・・?

という基準で、 整骨院、医院を判断してはイケマセン。

お互いに気をつけたいものですね。



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頚部の可動域

みなさんに、お聞きします。

みなさんは、首がどれくらい動けば適正だと思っていますか?

○屈曲(前屈)60度・・・・・首を前に倒す動作。顎でとまります。

  
 主動筋:胸鎖乳突筋
 補助筋:斜角筋群、前脊柱筋群

○伸展(後屈)50度・・・首を後ろに反らす動作。・・・・・90度ではアリマセン。
                                 しかも、前屈より少ない事に注目!!

 主動筋:傍脊柱筋伸筋群(板状筋、半棘筋、後頭筋群)、僧帽筋
 補助筋:小さな頚部の内在筋

○回旋・・・・首を回す動作。
 
 左回旋60度、右回旋60度・・・・左90度、右90度ではアリマセン。
 
 主動筋:胸鎖乳突筋
 補助筋:小さな頚部の内在筋

○側屈・・首を横に倒す動作。

 左側屈50度、右側屈50度・・・・・・左90度、右90度ではアリマセン。

 主動筋:斜角筋群
 補助筋:小さな頚部の内在筋

以上の屈曲、伸展、回旋、側屈が組み合わさり様々な動きが可能になります。

みなさんは意外と可動域が少ないと感じられたのではないですか?

みなさんは、適正な可動域以上に首を動かしているんではないですか?

みなさんは、必要以上に首を動かしていませんか?

必要以上に動かすと、各頚椎に付着する靭帯、筋などの関節構成体にストレスがかかります。

必要以上に動かすことは、頚椎の椎間関節をこじることになりますよ。


特に、適正可動域以上首を伸展しながら回旋する事は、頚椎自体を傷めますよ!!

最悪の動作ですよ!! 注意してください!!


あなたは、そのような動作をしていませんか?

ストレッチと称して首を必要以上に後屈(後ろに反らす)していませんか?

肩が凝るから? 首が凝るから? 首をグリグリ動かしていませんか?

最悪の動作を繰り返していませんか?


はじめは、単純な首のこりっだたのに、知らず知らずのうちに傷めていませんか?

傷口を広げていませんか?

気づかれた人は、早く中止、訂正してください。


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頚部、頚椎の動き



<頚椎の動き>

頚部は7個の椎体でできています。

頚部の椎骨を頚椎と呼んでいます。 (胸部は胸椎、腰部は腰椎、仙骨部は仙椎)

頚椎は頭を支持し動かすのに適するような構造と動きを持っています。

頚椎における動きの程度、方向の変化の程度は、

全脊椎(仙椎・腰椎・胸椎・頚椎)で頚椎が最も大きいのです。


また、首すなわち頚部、頚椎は、それぞれの動きで、よく動く部分、部位があります。

 屈曲・伸展の動きの50%は、後頭骨と第1頚椎でおこなわれます。

 残りの50%は比較的に平均して動きますが、第5頚椎ー第6頚椎が比較的良く動きます。


 回旋の50%は環椎(第1頚椎)と軸椎(第2頚椎)で間でおこなわれております。

 残りは各頚椎間で平均して動いています。

 側屈は純粋な動きとしてではなく、むしろ回旋要素との組み合わせで起こっています。



<上下の椎間関節面は水平ではなく傾斜している>

 首を形成する頚椎の椎間関節の面は水平面にたいして約45度上方に傾斜しています。

 運動は頚椎間関節間の滑りと椎間板のひずみにより生じます。

 頚椎の屈曲は上関節面上を下関節面が前方にすべることにより生じます。

 頚椎の伸展は、その逆になります。

 側屈は一方の下関節面の後方滑りと、他方の下関節面の前方滑りにより生じます。

 このことが、側屈には必ず屈側への回旋を伴う運動がおこることになります。


たとえば首を、

 右に側屈、あるいは右に回旋すると上下の椎間関節面の右側が狭くなります。

 伸展すれば当然、上下の椎間関節面の後方が狭くなります。

 屈曲は、上下の椎間関節面の前方が狭くなります。

 前回の説明したように、いかに首を後方に伸展しながら回旋しながら、
 こじる動作がいかに上下椎間関節面や椎間板に害になることが 更に理解できますね。


頚椎の動きには、通常の運動においても構造上、必ずひずみが起こります。

それでは、どこの部分が傷害しやすいのでしょうか?


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頚部、頚椎の傷害部位

次に、傷害が多いのは頚椎の何番なのでしょうか?

前回の頚部の動き、

今回は、頚部の形は? どの頚椎にストレスが大きくかかるのか? 

負担のかかりやすい頚椎は? 何番? お読みになれば、理解できます。

<頚椎の形とストレス部位>

 頚椎は全体には軽く前弯しています。

 (頚椎の軽い前弯ー胸椎の軽い後弯ー腰椎の軽い前弯)

次に、頚椎の筋のふくらみの部位について考えると、
 
 頚部と頭部の主な伸筋のふくらみは(後部)

 後頭部ー環椎ー軸椎部と第6頚椎、胸椎連結部です。

 一方、前の(屈曲)ふくらみは頚椎4番、5番のスペースで主な屈曲がここで起こります。
 
 ここが最大前弯カーブの頂点の部位が頚椎5番になるわけですね。

 つまり、前に凸後ろに凹の最大の部位になります。

 すなわち後部の椎椎関節のスペースが少なくなる部位です。

 しかも比較的、屈曲・伸展の運動がよく動くところが頚椎5-6番でしたね。

 したがって、頚椎5番と6番の間の椎体間関節後部にストレスが一番多くかかります。

 また、力学的なストレスはカーブの変化する時点でも大きくなります。

 頚椎5番6番の異常による○○症です。・・・・・と診断された人が多いのではありませんか?

 また、カーブの始まる頚椎4番と頚椎5番の異常の当然おこりやすいです。

 年齢が高くなるにつれて頚椎6番7番の異常が出やすいとされています。

 その理由は不明とされていますがカーブの終点と考えればストレスもかかるでしょう。

 次の、頚椎7番と胸椎1番は胸椎1番からは肋骨が付着し急に動きが止められますね。

 また胸椎1番と第一肋骨の第1肋骨椎骨関節は肩関節の構造一部分を構成しており、
 肩関節の動作の影響も受けます。

 したがって、頚椎全体の動きが止められ、肩の動きの影響を受ける、
 頚椎7番と胸椎1番の椎間関節も非常に大きなストレスを受ける部位になります。

ということで、

<頚椎の傷害部位>

頚椎の傷害が多く発生しやすい部位は、

 頚椎4-5番の椎間関節の間

 頚椎5-6番の椎間関節の間・・・・最も多くの傷害を受けやすい。

 頚椎6-7番の椎間関節の間

 頚椎7番ー胸椎1番の椎間関節の間

 になるのです。


みなさんも、お医者様から、

首のレントゲン検査で、頚椎の4番、5番、6番、7番に異状がありますよ。・・・あるいは、

MRIの検査では、神経根レベルでC5、C6、C7、C8、T1の神経根の異常が考えられます。

しばらく経過を観察してみましょう。・・・・・・と診断されませんでしたか?

このように頚椎の変化は、頚椎5-6、6-7、4-5の順に出現頻度が高い。

全て、頚椎の個々の椎間関節の動きや全体の静的カーブによる関節構成体の形態や

筋の運動による動的ストレスが原因になるのです。

先天的な変形などは別でしょうが、

最初から変形性○○症、椎間板○○○で症状が出現しているのではアリマセン。

なんとなく首がおかしい? 肩がおかしい? 手がしびれるような?

首・肩が重く凝ったような? いろいろな症状がおこるのはこのような理由からです。

頚部の動作により、このような症状が出現するのは何も珍しいことではアリマセン。

また、肩関節や上肢帯の動きも直接胸椎1番ー頚椎7番に影響を与え、症状が出現します。

当然、頚椎の動き自体が、肩関節や上肢帯に影響を与えるのは当然でしょう。

まして、加齢による関節構成体に弱化があれば更に症状は出現しやすくなるのは当然です。

また、その他の因子として姿勢(頭部前方姿勢)なども大きな因子となるのは当然です。


頚椎4番より上位頚椎関節の異常を個々に知る手段は非常に難しい。

まして私達のような鍼灸師・柔道征服師が個々の異常を知ることは無理があります。

したがって、このHPでは述べることはできません。

ただし、横隔膜の支配神経がC4であることは重要です。

覚えておいて損はアリマセン。


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頚椎・頚部の関節構成体へのストレスの関与

頚部・頚椎の構成体に刺激のストレスが存在すれば、炎症や浮腫、などがおこり、

首や肩に痛みや感覚異常が出現するのは当然です。


それでは、頚椎のどのような構成体にストレスがかかるのでしょうか?

<主な頚椎周囲の関節構成体>

 ○後頭骨

 ○椎骨

 ○靭帯:短い靭帯
    長い靭帯・・・前縦靭帯、後縦靭帯

 ○椎間板

 ○脊柱管の長さの変化

 ○頚椎の筋群 (後頭骨ー椎骨、肩甲骨ー椎骨 鎖骨・肋骨ー椎骨なども含む)

 ○頚椎の知覚神経・運動神経
 
 ○自律神経系のサーキット

 ○頚椎の頸骨動脈

 ○下部頚椎筋の神経

などなど、


<下部頚椎おいて刺激ストレスは>

 頚椎4-5番の椎間関節の間

 頚椎5-6番の椎間関節の間・・・・最も多くの傷害を受けやすい。

 頚椎6-7番の椎間関節の間

 頚椎7番ー胸椎1番の椎間関節の間

前回説明したように、各椎間関節面周囲に常に刺激ストレスが大きくおこります。


<上部頚椎の刺激ストレスは>

 その特殊な形状と構造で、もともと50%の大きな可動域をもつ上部頚椎においては、
 
 下部頚椎のように、日常の動作程度で椎間関節間周囲の刺激ストレスは受けづらい。

 外傷ストレスで傷害される場合は、非常に大きな力による転落や交通事故が多い。

 ただ、

 おもしろいのは上部頚椎節、後頭、環椎ー軸対から第3頚椎までの神経は、

 下部頚椎のように椎間孔からはあらわれない。

 これらは椎骨より外層の筋群および筋膜を通ってでる。

 形態的な構造上、日常生活の刺激ストレスは頭部・頚椎の大きな可動域を持っている

 上部頚椎の刺激ストレスは、筋膜、筋の狭窄による神経への影響が大きい。


以上の結果、頭部や首や肩・上肢にまでの疼痛や違和感、凝り感、シビレなどの

頚部・頚椎の神経の影響を受ける、皮膚分節に疼痛と感覚異常がおこります。、

当たり前といえば当たり前の結果です。


刺激ストレスが続けば、頚部・頚椎の構成体が変性・変形し、

構成体の変性・変形が進行すれば、ますます刺激ストレスの影響が大きく関与し、

更に、加齢による弱体化が加わればわずかな刺激ストレスが引き金となり、

頚部・頚椎の神経の影響を受ける、皮膚分節に、

さまざまな痛みや感覚異常をおこしやすくなるのは当然ですね。


あなたは、どのように思われますか?


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頚椎への刺激ストレスと首・肩の放散痛と感覚異常


首の頚椎への刺激ストレスは、

椎間板または椎間関節への侵害受容器性刺激にもなります。

その結果が、

主に、首の後ろの後頚部領域への放散痛、あるいは肩への放散痛になります。


<侵害受容器の部位と放散痛の部位>

 C2-3→→→→→→後頭部下部一帯

 C3-4→→→→→→首の後部一帯

 C4-5→→→→→→肩上部一帯

 C5-6→→→→→→肩甲骨上部から肩一帯

 C6-7→→→→→→肩甲骨周囲一帯


なぜ、レントゲン撮影の骨棘やMRAでヘルニアなどによる神経根に異常がないのに、

このような神経の症状がおこるのでしょうか?


<理由>

1、このメカニズムは背脊髄後角Ⅱ~Ⅴ層内にはさまざまな感覚信号に対する
  広域作動ニューロンが多く存在し、このニューロンには、内臓感覚信号や骨格筋系の
  深部知覚信号も入るので、もともとの痛覚信号の起源が深部組織であるにもかかわらず、
  その細胞の集約している皮膚痛覚線維の支配領域に痛みを知覚してしまう。

2、中枢性感作による生じる周囲組織の侵害受容器の痛覚閾値の低下。
  つまり
  椎間板組織や椎間関節の侵害受容器からの持続発火が、一次感覚線維を介して
  後角細胞での中枢性感作を引き起こすと、自家放電の増加や感覚受容器の拡大が
  引き起こされ、その結果、広範囲に通常よりも低い刺激で疼痛が誘発されやすくなる。

3、筋付着部炎
  微少虚血による侵害受容器の閾値の低下

4、肩甲骨の重力負荷により筋肉の肩甲骨付着部に慢性ストレスが加わり、局所的に
  付着部炎が生じ、肩、首の運動ストレスによる付着部の炎症の増加。

5、その他の大きな理由

 ○神経根の前主枝と後主枝には、体性神経に同行する交感神経があります。

  交感神経は痛みの感覚(感覚異常)を運ぶと考えられています。

  交感神経節を介して自律神経系と連携しているため。

6、上腕神経叢は、C5、6、7、8、T1それぞれの神経根の前主枝によって構成される。

  頸髄神経根の神経の周囲鞘は通常たるみがあり、牽引や圧迫にゆとりを持っている。

  この神経鞘は神経叢レベルで癒着しています。

  このため、神経根が椎間孔からでて、斜角筋を通り、第一肋骨の領域で
 
  上腕神経叢が牽引や筋で圧迫された場合には、

  肩から上腕、前椀にかけ疼痛やシビレ感のど違和感が出現します。


一方みなさんがよくご存知で、心配される、

頚椎ヘルニアや変形性頚椎症などで骨棘が形成され、神経根が圧迫された場合に、

放散痛や知覚異常が出現する場合は、

頚椎の神経根の知覚分布、(首、肩周囲および上肢の知覚の皮膚分節)に出現します。

 ○頚神経根後枝の皮膚分節
   
   後頭部はC2、 首の上部はC3
  
   側頭部はC2,3、 側頚部はC3,4、 前頚部はC2,3

   肩の上部はC4,5,6

   肩・肩甲骨周囲にはC5,6,7、8

   侵害受容器の部位と放散痛の部位と同じですね。

 ○頚神経根前枝
   
   上肢、上腕から前腕、指までC4から5,6、7、8、T1まであります。


どうでしょうか?

首の頚椎に対する運動などの刺激ストレスによる症状と

ヘルニアなどによる頚椎神経根の圧迫の症状と非常に似ていますね。

このように放散痛と感覚異常という点では、そっくりの症状が出現するのです。

 ※神経根の障害には他にさまざまな症状が伴います。
   後ほど頚椎ヘルニアの項で述べますが、
   あくまで、我々がよく取り扱う、放散痛と感覚異常という点においてです。

注意する点は、たとえヘルニアや骨棘が存在していても、頚椎神経根を圧迫していなければ、

症状は、まったく発生しないのです。

形成されてしまうと、首の運動動作のストレスによって、一時的に頚神経根を圧迫すれば、

一時的にいろいろな症状が起こります。

ここが重要です。

形成されても症状が出ない場合も多いのです。

形成され、大きくなればなるほど、症状が出現しやすいのは事実です。・・・・・しかし

変形の形成、ヘルニアの形成イコール症状の出現ではないのです。

お医者様も、レントゲンやMRIでたとえ変形やヘルニアが形成されても、

「スグに手術しましょう!!」・・・・・ではなく、

「しばらく症状の経過を観察しましょう。」・・・となるのですね。

いがいとのんびりした態度ですね。

そして、

最終的に脊柱管狭窄症や、椎間孔狭窄症になって神経症状が発現します。

この段階になり、特に麻痺症状が出現すれば、いよいよ手術が考慮されます。

本人の希望によりますが、たとえ頚椎の脊柱管狭窄症などでも疼痛やシビレ程度では、

お医者様は、まだまだ手術に踏み切りません。

頚椎の手術は、みなさんが思っておられるより非常に慎重です。


その反面、腰椎の手術は頚椎と比較するとスンナリと手術に踏み切ります。

腰椎も頚椎も基本的な考えは同じなのですが、なぜか手術件数は多いです。

頚椎の手術と同様に、腰椎の手術も、もっと慎重であって欲しいと思っています。


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首、頚椎、肩の痛みのまとめ

さて長く述べてしまいましたが、そろそろ、

首頚椎の痛みや感覚異常が出現する理由を終わりにしたいと思っています。


まとめ、

1、侵害受容器性の疼痛

 実際は、あまり難しくかんがえなくても、頚椎の関節周囲の関節の主な構成体である

 椎間板の線維輪、椎間関節包、前縦靭帯、後縦靭帯、棘状靭帯などに自由終末の

 侵害受容器が多く存在し、その他にも、後頚部の筋肉組織にも侵害受容器をもっている

 多数の感覚神経が分布しています。

 特に頚椎椎間関節からの上行性入力は、疼痛を主とし位置覚、運動覚が知られています。

 これらの、侵害受容器はⅢ・Ⅳ群神経線維に存在し、機械的、化学的刺激(炎症など)により

 痛覚信号が発生し、一次感覚線維の神経終末から神経原炎症をも引き起こす。

 また、関節運動の弱い機械的刺激により痛みが誘発されます。

 また、全身性の炎症が生じた際にも、炎症物質の産出が更新し、椎間関節包などに分布する

 低閾値侵害受容器は発火し易くなり、疼痛が誘発されやすくなります。

2、神経原性の疼痛

 神経系の一過性の機能異常による生理的な痛みと

 末鞘神経の障害や、中枢神経の障害や機能障害による痛みが知られています。

3、心因性の疼痛→慢性疼痛(慢性病ではアリマセン)

 痛みは、慢性化しようが急性期であろうが、心の問題も絡んできます。

もっと詳しくは連載中のブログの関節はなぜ痛む?(1~13)を読みください


以上の3点を理解していただければ、

頚椎、肩の運動ストレスが痛みや感覚異常を引き起こしことは理解できるでしょう。


これらは、画像診断上の変性所見とは必ずしも一致しないことが知られています。

単純X腺、CT、MRIなどの画像診断では、大部分の痛みと考えられ局所への負荷や捻挫、

微少虚血などによる生じる侵害受容器由来の痛みの判別は困難とされています。

そのため、お医者様も、痛みや感覚異常だけでは、

たとえ、レントゲンやCT、、MRIなどの画像診断で変性所見をみつけても、

「スグに手術しましょう!!」・・・・・ではなく

「しばらく症状の経過を観察しましょう。」・・・となるのですね。

頚椎に限らず腰椎も同様です。


いかがですか?

首、頚椎の傷害による症状や肩の症状を単純に「凝り」と分別するは難しいですね。

ただこれらを悪用して、単純な疲労性の肩こりや首のこりを慰安マッサージとして
「○○部を揉んでくれますか~?」 「揉みましょう。」  「何分間揉んでくれますか~」などなど
マスコミや健康保険組合の言うように、健康保険を利用してはイケマセン。

何度もいいますが、治療側、治療を受ける側の注意が必要です。

そうかといって、首・肩・腰に起こり得るとされるまざまな症状を、

何も知らずに疼痛や感覚異常で困っている患者さん(素人?失礼)に、

単に、首のこり、肩のこり、腰のこりなどに結びつけようとする態度も非常におかしい・・・・・?

と思っています。


それでは、どんな点に注意すればよいのでしょうか?

首、頚椎の各論に移る前に簡単に次回述べてみます。


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首・頚椎の症状で注意する点

それではどんな事を知っておき、どんな点に注意すればよいのでしょうか?

まず

★頚椎椎間板ヘルニアは症状としては、おこりにくい。 

 腰に比較してみると構造上、

 首の椎間板は髄核が前に位置しており、線維輪が後方で厚くしっかりと壁を作っている。

 線維輪の後方の壁を強い縦走靭帯に補強されています。

 椎間板の斜め後壁には土手状の骨の隆起があり、神経根に向かってヘルニアになるのを
 防いでいます。

 そして、首にかかる重みは腰より少ない。

 以上の観点から、頚椎の椎間板は、よほどの強い力で椎間板の線維輪の裂け目が生じ
 無い限り、髄核は後方へ脱出しない。 
 (多いのは、プールの飛び込みラクビーなどのコンタクトスポーツや交通事故など)

 MRIの画像ではヘルニアは確認はできても、ヘルニアの症状は腰に比較すると、
 遥かにおこりづらいのです。

 その反面、捻挫、亜脱臼、脱臼、脱臼骨折などのケガがおこりやすい。

★頚椎症と頸髄症を区別する。

 この点が最も注意する点でしょう。

 ○頚椎症は末鞘神経の症状

 ○頸髄症は頚部脊椎症性神経根脊髄症つまり末梢神経の症状ではなく、

  脊髄という中枢神経の疾患となるのです。

 ○頚椎症と頸髄症の症状が共有している部分があります。

  鑑別に注意しましょう。

 
まず頚椎症とは?

 非常に広範囲の症状があります。

 首の骨の老齢化による脆弱化は避けられませんね。

 椎間板の線維輪(軟骨)の中の髄核(やわらかい水分を含んだゼリー状の軟骨)
 これらは加齢による椎間板の退行性変性がおこり弾力が無くなりパサパサになります。
 これだけでは病気ではアリマセン。
 さて、
 変性がすすむと、椎間板がおしつぶされ骨と骨との線維輪隙間が狭くなり、線維輪が
 まわりからはみ出てきます(ヘルニアの状態)。
 次に、
 はみ出した線維輪にひひずりられるように、上下の椎体の角にトゲのような骨が生じます。
 これを、骨棘とよばれレントゲンで容易に認できます。
 みなさんが、「レントゲンで骨と骨との間が狭くなり変形しトゲがあります。」の状態です。

 ここまで、をもう少し述べると単純レントゲン撮影においては、
   ※椎間板は軟骨です。→レントゲンには写りません。
 頚椎症はレントゲンの画像確認においては、
  頚椎板の変性のみでは、椎骨と椎骨の隙間が少し狭いというだけです。
  (ただし、MRIの画像診断ではヘルニアの確認できる可能性はあります。)
  骨の異常がおこって、はじめて異常が見つかります。

 この段階ではじめて変形性頚椎症という症候群の病名がつけられれます。
 じゃあそれまでは症状が全く起こらないのか・・・?というと
 当然、頚椎へのストレス刺激によって、頚椎症の症状は起こります。
 症候群ですのでその他、頚椎の変形性脊椎症、頚椎椎間板症、頚椎骨軟骨症、
 頚部脊椎症などなどと呼ばれたりしますが、一般に頚椎症とよびます。

 自覚症状は、首や肩のこりや疼痛や違和感の感覚異常はモチロンですが
 腕や手の痛みやシビレなどの感覚異常などです。
 これらの症状が引きおかされる原因は、たとえ変形があろうが、変形が無かろうが
 頚椎の構成体と刺激ストレスであることは、もうすでに述べたとおりです。

さて、この誰にもおこる頚椎症の症状を大きく分けましょう。
 
<頚椎症の主な四つの症状>

1、局所の症状

  首や肩、背中、肩甲間部にかけての凝りや凝り感や痛み

  また重苦しい、詰まった感覚や鉛が入ったような感覚などなど

2、自律神経の症状

  これは、極めて多彩です。

  頚椎のまわりには、腕や手に向かう交感神経の中継所だけではなく、
  頭や顔に分布する中継所もあり、頚椎症の変化自体でも刺激されてしまいます。

  手や指が腫れたり、こわばったり、痛んだり、手全体がむくんだりします。
  また、頭痛、めまい、耳鳴りなどの頭部などにも症状がおこります。

  代表的疾患には肩手症候群などがあります。
 
3、神経根の症状

  神経根は前根と後根から成り立っています。
 
  運動神経と自律神経が前根を形成して脊髄から出ます。

  感覚神経が後根を形成して脊髄に入ります。

  頚椎の椎体と椎体の間には孔があります。 この孔を椎間孔といいます。

  椎間孔を通過した後、数本の神経の束に枝分かれし、その後は別の脊髄神経由来の
  神経と合流し、末梢神経となります。
 
  脊髄から前根、後根が合流して、この椎間孔から出ます。

  このため神経根の通路である椎間孔が狭められると、圧迫、摩擦、循環障害などが

  おこり、神経が刺激され症状を引き起こします。

  椎間孔を通過した後、数本の神経の束に枝分かれし、その後は別の脊髄神経由来の
  神経と合流し、末梢神経となります。

  脊髄→→前根・後根→→神経根が合流→→│椎間孔│→→神経叢→→→末鞘神経→→

  痛みやシビレのみだけでなく筋力の低下をひきおこします。

  また、セキやくしゃみによっても、シビレや疼痛が強くなります。

  神経根の刺激のために起こる疼痛やシビレは、必ずその支配神経に該当します。

  首を反らしたり、横に曲げたりする動作により疼痛とシビレの再現と増強がおこります。

 これはそれらの動作により更に椎間孔が狭めらたり圧迫されるためです。

 いかに、首を後方に反らし回す動作はダメなのがわかります。

4、脊髄の症状

 頚椎の中の空間を通っている脊柱菅の中枢神経である脊髄が、
 
 椎間板の変性や骨棘のため圧迫され働きが鈍ります。

 この脊髄は頚椎の脊柱管だけでなく仙骨の脊柱菅まで繫がっています。

 頸髄の症状をおこすことは非常にまれですが、手の緻密性の低下などの上肢だけでなく
 下半身のいびれや脱力感がゆっくりと進行し 歩行することがスムーズにできなくなります。
 進行すると直腸・膀胱障害も起きます。

 首の頚椎におこる頸髄症は、頚部脊椎症性神経根脊髄症あるいは脊椎症性脊髄症とも
 呼ばれますが、つまり末梢神経の症状ではなく、脊髄という中枢神経の疾患となるのです。

 お医者様もこの場合は手術を薦められます。


 単なる首の凝りか脊髄症の下半身までの麻痺に進行するのは稀ですが、基本となる原因は

 同じで単純です。

  単純な頚椎に対する刺激ストレスと頚椎の構造体の問題から引き起こされる症状と

 広い意味での頚椎症から非常に重篤な脊椎症性頚髄症までは一連の疾患であります。

 症状においても画像診断においても画一的な線引きが非常に困難なのです。

それゆえに、

3の頚椎症と4の頚椎症性頸髄症との区別が大変重要となります。

次回にもう少し述べてみます。

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また非常に長くなりそうですので、

頚椎症と頚髄症の鑑別として項目の新しいページを作りました。クリックしてください。



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