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首・頸椎について
首・肩・上肢に関連する頚椎捻挫
はじめに
頚椎捻挫の四つの分類

○頚椎捻挫型
○神経根症型
○脊髄症型
○バレリュー症候群型
1、頚椎捻挫型について
2、神経根症型について
3、脊髄症型について
末梢神経の障害について


 首・頸椎について
頚椎症と頚髄症の鑑別
はじめに
1、反射を観察する
2、筋肉を観察する
3、感覚を観察する
4、末梢神経障害の症候と
末鞘神経神経近位部の神経根症候
5、まとめ


首・頚椎について
 頚椎を理解しよう!!
はじめに
頚部の可動域
頚椎の動き
害されやすい頚椎部
頚部・頚椎の構成体へのストレス
頚椎への刺激ストレスと
首・肩への放散痛と感覚異常
首・頚椎の疼痛のまとめ
首と頚椎の症状の注意点


 首・頸椎について
頚部周囲の障害について
はじめに
 胸郭出口症候群(TOS)について
 胸郭出口症候群(TOS)
 1、斜角筋症候
 2、肋鎖症候
 3、過外転症候
 <圧迫型と牽引型について>
肩甲肋症候群 
 肩手症候群
 まとめ 

<首・頸椎について>

 

         首・肩・上肢にまで関連する頚椎捻挫について




                  はじめに





この項目では首および肩に関連している頚椎捻挫について詳しく紹介していきます。

首のコリ、肩のコリという一つの症状を含んでいる各種の疾患ともいえるでしょう。

単純な疲労性の首のコリ、肩のコリと一線を引くことが重要かと思われます。

また疲労性の首のコリ、肩のコリが慢性化したり、間違った治療や、何気ない日常動作や
姿勢や運動などにより引き起こされ可能性のある疾患です。

このあたりが、我われの業務範囲か否かで様々な問題が起こっているようです。

治療サイドから何回か治療しなければならない場合は、ジレンマに陥ることもありますが、
治療の名を借りた明らかに慰安目的の保険治療は医療人として慎まなければなりません。

同様に、患者さんサイドも保険の低料金で揉んでマッサージしてくれるからという目的で、
整骨院あるいは接骨院、医院を利用してはいけません。

お互いに注意すべき問題です。





頚椎捻挫の分類

頚部の頚椎捻挫には、今まで述べたようにその構造上、肩こり感などをはじめとする

軽度の症状から、痛み、知覚異常、筋力低下、頭痛、吐き気にいたるまで

様々な症状がおこります。

そのために、臨床的には四つの分類をしています。

1、頚椎捻挫型

 頚椎捻挫なのに頚椎捻挫型とはおかしい?とお思いでしょうが。
 
 主に筋肉、筋膜、靭帯などの軟部組織の損傷です。
 
 頚椎症なども広い範囲が含まれます。

2、神経根症型

 頚椎症にも含まれますが、主に神経根症状を主体とした損傷です。

3、脊髄症型

  頚椎症にも含まれますが、主に頸髄による症状を主体とした損傷です。

 頚部脊椎症性神経根脊髄症とよばれたりし、上肢のシビレや疼痛など脊髄神経根症状と
 下肢の痙性、痙性歩行、バビンスキー徴候など脊髄への圧迫が及んでいるための症状が
 両者ともに認められる病態をいいます。

4、バレリュー症候群型

 聞きなれない病名かも知れませんが、

 症状としては、
 
 倦怠感や不眠などの全身性の訴え。

 頭痛、肩こり、めまい、しびれ、脱力感、腰痛などの筋・神経系の訴え。

 動機、息切れ、浮腫などの心臓・血管系の訴え。

 食欲不振、腹痛、便秘、下痢などの消化器官系の訴え。

 頚部の障害によって自律神経症状を主体とした症状を多く訴える。

 これらの、症状が重なり合い、心的ストレスなどで変動しやすいのが特徴です。

 有名なのは交通事故のムチ打ち症の後遺症です。・・・・が

 1、2、3すべてに出現します。


このように一応、4つの型に分類すると便利です。


<結論>

一般的に頚椎捻挫というと1の頚椎捻挫型になるわけですね。

しかし、実際の
臨床的では、様々な混合型になるのですね。

1、2、3、4の型のどれが主体になっているかの違いでしょう。

ほとんどの場合は保存療法にて対処します。

ただし、3の頸髄型になれば当然手術も考慮されます。

これらの詳しい鑑別には前回までの説明を読んでいただければと思います。



この項の各論としては、


1、頚椎捻挫型 、2、神経根型の2つを説明していきます。


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頚椎捻挫

1、頚椎捻挫型について

頚部の過伸展、過屈曲、および回旋運動などより生じる頚部の軟部組織の外傷です。


頚椎捻挫型の病態の主体は、筋肉、筋膜、靭帯などの軟部組織の損傷であり、

治療機転はそのほかの軟部組織と変わりはアリマセン。

受傷後2日で炎症反応は増強し、その後修復までには約3週間はかかります。

この期間で治癒機転を円滑に機能できるようにすることが、治療の目的です。


<症状>

 頚部痛が認められ、運動痛、運動制限、圧痛、頭痛などが最も一般的です。

 訴えは、頚部の痛みだけではなく、首・肩の項背部のこり感(筋硬直)といった

 軽度のものから痛み、知覚異常、筋力低下、吐き気、めまいなどの多肢にたります。

<圧痛点>

 乳様突起、第2頚椎棘突起、第7頚椎棘突起、棘間靭帯、肩甲骨内角、肩峰など

 大後頭神経、小後頭神経の出口など

<筋緊張>

 僧帽筋、肩甲挙筋、、傍脊柱筋群、大・小菱形筋など

<注意点>

 以上の圧痛や筋緊張や硬結をみることは当然ですが、

 神経所見として筋力低下、知覚障害、反射、手の巧緻運動障害があるかどうかを
 必ず確認します。

 ★事故などの場合は特に頚椎損傷にも注意してください。
   上位頚椎損傷は神経麻痺が少なく、呼吸麻痺が多いが、そうでない場合もある。
   特に、注意すべき症状は、
       ○頬づえ様に頭部を支える姿勢
       ○強い頚部痛、回旋障害
       ○自動運動にて頭部挙上困難
       ○軸椎棘突起の圧痛
     交通事故だけでなく、飛び込みや、柔道などね頭部から落ちたり・・・・
     歩いて来院される場合もあります。
     問診にjは充分注意が必要です。
   
   中位・下位頚椎損傷は完全麻痺か不完全麻痺ですので、まず我われのような
   施術所には来院されないでしょう。

<治療>

 炎症期である急性期は、安静とアイシング、症状を増強させる姿勢や運動は避ける。

 一週間は牽引やマッサージは局所の安静を妨げると思っているので、禁止しています。

 2〜3日間は症状の悪化する場合がありますので、注意してください。

 それ以降は症状の増悪は見られないことが診断と治療の基本です。

 軟部組織の修復までは最低3週間は必要です。

 是非、治療機転を妨げない身体に優しい治療法で治療してください。

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頚椎捻挫

神経根症型について

疼痛が強かろうが、弱かろうが、何らかの神経根の障害型ですので、必ず頚椎の
神経根レベルにおける神経症状や所見が存在いたします

たとえヘルニアや骨棘などが存在し変形性頚椎症などの病名であっても無くても、
頚椎の神経根レベルの神経症状あるいは所見が存在いたします。

反対に以下の所見が存在しない場合は、まず頚椎捻挫型と思って良いでしょう。

診断は

頚椎のレントゲンやMRIの映像と頚椎の神経根レベルの症状との一致が大前提です。

画像診断の異常と症状とが一致して、はじめて○○部の神経根が障害されています。

まず、

頚椎は7個あります。

第1頚椎(環骨)、第2頚椎(軸椎)、第3〜7頚椎でしたね。

頚椎神経根はは8本あるために、頚椎では神経根は同一椎体の上から出ます。

たとえば、第6頚椎神経根は第6頚椎の上から出ます。

頚神経根はC1〜C8まで存在することになります。

以前にも述べましたが、C1〜C4の個々の神経根症状の検査確認が困難です。

したがってC5以下C8の神経根症状の検査確認になります。

ここでは、胸椎の同一椎体の下から出る、T1までの神経根レベルを説明しておきます。

それではどのような神経症状があるのでしょうか?


<神経症状>

必ず頚椎の神経根レベルで以下の所見の異常が確認できる。

 ○知覚の異常

 ○反射の低下あるいは消失

 ○筋力の低下

以上の三点の異常から頚椎の神経根レベルの異常を診断しましょう。


<頚椎の神経根レベルの異常診断>

 ○筋力の低下(必ず左右の筋力の比較)を診る。
  
  肘の屈曲→C5、肩関節の外転→C5
  肘の伸展→C7
  手の関節の背屈→C6
  手の関節の掌屈→C7、指の伸展→C7
  手の指の屈曲→C8
  指の外転・内転→T1

 ○反射の低下あるいは消失(必ず左右の反射の強さを比較)の診る。

  上腕二頭筋反射→C5
  腕橈骨筋反射→C6
  上腕三頭筋反射→C7
  C8の反射の検査はアリマセン。
  T1の反射の検査はアリマセン。

 ○知覚の異常(左右の比較ですが正常、鈍麻、過敏、感じないなどと段階づける)を診る。

  上腕の外側から肩峰から肘、特に三角筋の外側部→C5
  前腕外側、母指、示指および中指の橈側半分→C6
   (母指と示指をくっつけOKサインを作る。6の文字の見える部分ですね。→C6)
  C7は中指の知覚を支配しますがC6C8にも支配されるため当てにはならない。
  環指、小指および前腕の遠位の尺側→C8
   特に小指の尺側は尺骨神経(C8優位)の固有支配であり最も有用な部位です。
  上腕内側→T1
  腋窩部→T2

  大まかに、解剖学的肢位で
  肩の外側から肘外側→C5 肘外側から母指の指先、中指まで→C6
  指の中指→C7
  指の環指から小指、肘内側まで→C8、肘内側から上腕の内側→T1
  腋窩部はT2

 このように、肩のC5、母指のC6、中指のC7、小指のC8、上腕内側を基準に覚えると
 忘れないしスムースに検査でき大変便利ですね。

以上が主な各頚椎の神経レベルでの神経根症状です。

必ず確認してください。


今回の頚椎の神経根レベルより高位(中枢)のレベルの障害が脊髄症型になります。

より低位(末鞘)のレベルの障害が様々な末梢神経障害になります。

次回簡単に述べてみます。

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捻挫

脊髄症型

脊髄症型は脊髄が圧迫されます。

したがって、神経根レベルより必ず高位中枢の脊髄圧迫による神経症状がみられます。

中年以降の年代の人は、後縦靭帯硬化症による脊柱管狭窄症や頚椎ヘルニアにより、
脊髄が圧迫されて症状がひきおこされる脊髄型が臨床では多く問題となるのですが、

画像診断による所見→後縦靭帯やヘルニアが脊を圧迫している画像の確認

脊髄圧迫による、高位中枢の神経異常の所見の確認が必ず診られます。

画像診断のみで神経異常所見が無い場合は、後縦靭帯やヘルニアは幸いなことに、
脊髄をまだ圧迫していないか、異常をおこすほど圧迫していないことになります。

その時点では、特別あわてる必要はアリマセン。

しかし、将来にわたって注意深い観察と治療の必要があります。

進歩したMRIにより、後縦靭帯やヘルニアの発見が早くなりましたが、長年による観察では、
それらが吸収されたりという事実も増えております。 
そうかといって、治るから心配が要らないというわけではアリマセン。
医療に携わる人であればあるほどより慎重であると思います。、

症状が起こらないから安心だとか、症状がおさまったから治ったとか、
画像診断で確認できたから心配だとか、

簡単に一喜一憂してはいけません。

脊髄圧迫による脊髄型は、
恐れず侮らず、焦らずあわてず継続的な治療と注意深い観察は絶対に必要です。


日常では、転倒しないように最大の注意を払い、肩が凝ったからといって、
首を急激に回す動作や首を反らす動作は絶対に禁止です。

ゴルフなどのスポーツも禁止です。

そして、以下の神経症状に注意してください。

<神経症状>

前回の頚椎の神経根レベルより高位(中枢)の脊髄レベルの障害が脊髄症型になります。

 ○反射の亢進と病的反射の陽性反応
 
 ○知覚の異常
 
 ○筋力の低下



<脊髄症型の神経症状の特徴>

 ○反射の亢進と病的反射の陽性反応。

 
 神経根型は反射の低下あるいは消失でしたね。

 脊髄型は反対に反射が亢進します。


 そして、病的反射が出現し陽性になります。

 重要なのはたとえば、C5の上腕二頭筋反射の亢進がなくても、
 病的反射が陽性反応であれば、錐体路などの高位中枢が障害されていると考えます。

 ★病的反射を調べる。

 ○バビンスキー反射
   
   先の尖った器具で、足の裏の外側縁に沿って、踵から前足部に向かって刺激する。

   陽性反応は、母趾は背屈(伸展)し、他の趾は底屈し扇状に開く。

   陰性反応は足趾が全く動かないか、趾が一様に屈曲する。

 ○チャドック反応

   先の尖った器具で、外果の下を後から前にこする。

   陽性反応は、母趾は背屈(伸展)し、他の趾は底屈に扇状に開く。

   陰性反応は、足趾は全く動かず、変化はしない。

   ※先の尖った器具は強くこするため、つまようじの先端でなく頭部を使うと良い。
     また、つまようじの先端は痛覚検査などに使用でき、使い捨てができ便利です。

 ○知覚の異常
 
 神経根レベルのようにハッキリとした所見がありません。

 脊髄症での手のシビレの範囲は、神経根の圧迫とは異なります。
   C3とC4の間で脊髄が圧迫される三分の2の症例で全指尖がシビレ
   C4とC5の間では、半分の症例で1〜3指がシビレ、
   C5とC6の間では半分の症例で3〜5指がシビレ
   C5とC6では半分の症例で3〜5がシビレ、C6とC7ではシビレは起こらない。
 
 必ずしも頸髄症ではありませんが、
  安全ピンで背部の中央あたりから上方に向かって軽くこするように引くと、
  痛みを急に強く感じる部位が上胸部から肩、背中にかけて上から輪をかけたように
  ラインとしてみられる。(Cervikarl lin)
  頚椎5、6の神経根の症状を検出する極めて有効な方法ですが、

 ○筋力低下
 
 かならず起こります。

 脊髄が圧迫されるのですから当然ですね。
 
 脊髄が圧迫される部位や圧迫される大きさにもよりますが、基本的には、
 延髄より下部の頸髄が圧迫され異常を起こしますので、頚部から下の同側の
 上肢・下肢の筋力が低下します。
 ただし、圧迫部が中央部や大きければ当然左右のもおこります。
 話は異なりますが脳疾患などでは、延髄より上部の異常ですので、延髄交叉により、
 頚部の反対側の上肢・下肢の筋力が低下するわけです。

 筋力はMMT所見をみます。4ー以下は注意。

 脊髄症を疑う大事な所見としては、一見脳の障害のようにみえるが、

   ★手指の運動巧緻性の障害。
    シャツのボタンがおまくはめれない。はしが使いづらいなど
   ★グーッと握った手を「1,2の3」でパッ思いっきり開かせると、瞬時に手指が開かず、
    ダラダラと手指が開き、時に開き方も十分でない。(Slow finger opening)
   ★よく似たテストで指をと閉じると小指が離れて付かない現象が見られることがある。
    この状態を小指離れ徴候(finger escape sign)といいます。
    ひどくなると環指、中指も離れます。
   ★歩きにくい。
    足がもつれて歩きづらい。走れない。足をひきづる。足が突っ張るなど
   ★排尿障害
    尿をがまんしずらい。漏れるなど
    ここまで進行すれば手術になります。
    「尿が出にくい」は一刻も早く手術です。


<注意すべき点>

 上肢のしびれや疼痛の神経根症状と、下肢の痙性、痙性歩行、バビンスキー徴候など、
 脊髄への圧迫がおよんでいるための症状の両者とも認められる場合があります。
 これらを、頚部頚椎症性神経根脊髄症といいます。
 明らかに、頸髄の圧迫の症状が観察されるので頸髄症として注意深い観察あるいは
 手術を考慮します。

 各種の理学的所見と画像診断、特に頸髄症を疑えば、MRIによる診断は欠かせません。

<まとめ>

 いろいろ述べましたが、簡単には

  ○腱反射の亢進がみられる。
  ○病的反射がみられる。
  ○筋力の低下がみられる。

 以上の3点がみられれば、痛みが強かろうが弱かろうが、シビレがあろうがなかろうが、

 脊髄症と考え、医師によるMRIの画像診断は必ず必要です。

 そして、長期的な治療の計画が重要になります。

もう一度繰り返します、

将来にわたって注意深い観察と治療の必要があります。

症状が起こらないから安心だとか、画像診断で確認できたから心配だとか、

簡単は一喜一憂してはいけません。

恐れず侮らず、焦らずあわてず継続的な治療と注意深い観察は絶対に必要です。



長くなりましたので低位(末鞘)のレベルの障害が様々な末梢神経障害は次回に。


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末梢神経障害


末梢神経とは?

脊髄が通る骨に囲まれたトンネルを脊柱菅といいます。

 *この脊髄の圧迫が脊髄型でしたね。
  脊髄は中枢になるのでそれに関した高位中枢の障害が出現します。

脊髄の前からは運動を司る「前根」と呼ばれる運動神経が、後からは知覚を司る「後根」と
呼ばれる知覚神経が枝分かれしています。
脊髄から出た前根と後根は合流して神経根となり、2つの上下に連なった脊椎の間に
形成されている「椎間孔」という通り道を抜けて脊椎外に出て行きます。

 *この神経根の圧迫が神経根型でしたね。
  神経根は前根の運動神経、後根の知覚神経の障害が同時に出現します。
  運動障害の範囲と知覚障害の範囲は一致しない場合が多い。
 
脊髄→神経根(前根、後根)→椎間孔を通過後、数本の神経の束に枝分かれし、神経叢
(頚神経叢、椀神経叢)を形成しその後末梢神経となり各部の知覚と運動を支配します。

 *この末梢神経が圧迫されて出現する状態が末梢神経障害になるのです。
  運動障害の範囲と知覚障害の範囲はほぼ一致します。
  これが、鑑別の大きな特徴になります。

それでは、主な末梢神経にはどのような神経があるでしょうか?

<主な末梢神経と傷害により出現する症状>

 ○橈骨神経
   肘・手関節の伸展障害(下垂手)
   中手骨関節の伸展障害

 ○正中神経
   手関節・母指・示指・中指の屈曲障害
   母指対立の障害
   手関節の橈側への屈曲障害
   母指球の萎縮

 ○尺骨神経
   手関節・環指・小指の屈曲障害(鷲手)
   小指の対立
   手関節の尺側への屈曲障害
   指の内転・外転障害
   小指球の萎縮

 ○筋皮神経
   肘の屈曲
   前腕回外

 ○腋窩神経
   上腕の外側、前方、後方への運動障害

 ○長胸神経
   水平より上への腕の挙上障害
 
 ○腰の各末梢神経はまた別の機会に

要はそれぞれの末鞘神経が支配している筋の運動障害ですね。
筋の運動を支配している固有の神経が障害されるのですから当然の結果ですね。


<反射の低下・消失>

神経根症状と同様に反射が低下あるいは消失します。

橈骨神経の障害により上腕三頭筋反射が低下あるいは消失します。

筋皮神経の障害により上腕二頭筋反射が低下あるいは消失します。

<感覚障害>

末梢神経が単独で障害された場合は、その支配神経の皮膚領域の感覚のみが傷害されます。

そのために、境界が明瞭なのが特徴です。

特徴として運動障害と感覚障害は、ほぼ一致する。


以上で頚椎捻挫に関しては終了します。

頚椎捻挫には様々の型があり非常に多くの症状を発生することが理解できたと思います。

それぞれの型に首・肩のこり・痛み、シビレや頭痛、上肢のシビレなどの知覚障害、
筋力の低下まで引き起こされます。

またバレリュー症候は全ての頚椎捻挫で大なり小なり起こります。
単なる気のせい、、自律神経失調症ではアリマセン。

それぞれの型の特徴を鑑別し、注意深く治療と経過を観察することが臨床では重要です。


長くなりましたので、項をあらためて首から肩、上肢に症状を出す頚部周囲の障害について
次回は述べてみます。 これも肩こりや首のこりやシビレなどを訴えます。
一体何が原因でしょうか? ヒントは今回すでに述べていますよ。
神経根と末梢神経の間に何があったでしょうか?
当然そのほかにも原因があります。



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