変形性膝関節症(膝OA)を克服しよう!! 変形性膝関節症と膝人工関節置換術 おくだ鍼灸整骨院 大阪市東住吉区南田辺
治療院名

 変形性膝関節症(膝OA)の克服
 変形性膝関節症(膝OA)と
膝の人工関節全置換術について
 はじめに
変形性膝関節症(膝OA)で
知っておいてほしいこと
なぜ?膝の人工関節全置換術が
増加しているのか?
 膝の人工関節全置換術は万能か?
の人工関節全置換術の
早期手術実施について
 


 変形性膝関節症を克服しよう!!
 膝関節の構造を知ろう!!
 膝関節の基本的構造
 膝関節の構造の特長
 <1>膝関節の関節面は?
 <2>膝関節面の運動は?
<3>膝関節を支持する靭帯
 <4>膝関節を安定さす筋肉
<5>膝関節伸展機構
膝蓋骨ー大腿四頭筋
<6>膝の関節腔 


 変形性膝関節症を克服する
はじめに
 ロコモーションチェックの実施
疼痛を鎮静化させる 
 膝関節周囲の浸出液を
減少・消失させる。
 関節水腫および滑液包と
関節穿刺
 膝関節が十分伸展できますか?
 内側広筋に注意しよう!!
 姿勢(円背)に注意しよう!!


 変形性膝関節症を克服しよう!!
  変形性膝関節症(膝OA)を
      克服するポイント
ポイント1
消失、減少した軟骨を目標にしない
 ポイント2
関節穿刺について
関節穿刺後確認すべき点
ポイント3 
関節穿刺後スグ実施すべき事
 ポイント4
膝関節の疼痛を理解し、変化を知る
 ポイント5
組織内圧を減圧させよう
 ポイント6
筋・筋膜の機能異常に対応する
 ポイント7
神経系の機能に対応する
 ポイント8
運動療法を実施する
 ポイント9
効果的にトレーニングを行う
 ポイント10
良い姿勢を作るため 歩こう!!
ポイント11 
変形性膝関節症を克服する。
最後のポイント


<変形性膝関節症(膝OA)を克服しよう!!>

         変形性膝関節症(膝OA)と膝の人工関節全置換術について



                       はじめに



膝関節については

簡単に外傷性の膝関節疾患としてあるいは

下肢の外傷のなかで各傷害別で詳しく述べました。

その他にも


<膝関節の痛み>について

<変形性膝関節症>について

<膝関節に対する質問と対処法>について

<おもな膝関節の疾患>について

<膝関節に多い外傷>について

<膝関節のエクササイズ>について

シリーズに分けて膝関節について説明しています。


膝関節疾患は非常に保存効果の高い疾患あるいは傷害であるにもかかわらず、

最近、高齢者の膝OAに対して人工関節置換術が急速なスピードで増えています。

本当に非常な勢いで増えています。

高齢者の運動機能障害のなかでも変形膝関節症(膝OA)が非常に、

社会的問題となりつつあります


このような現状において、変形性膝関節症(膝OA)はによる機能障害、あるいは

進行の予防などを含め、画一的ではないお医者様とは違った対処の方法により、

皆さん一人一人にお役に立てる場合の多い疾患であると確信しております。

私たち柔道整復師・鍼灸師であるがゆえに変形性膝関節症(膝OA)に対応

できると思っています。


皆さんにもっともっと知っていただきたいために変形性膝関節症(膝OA)を中心に

再び膝関節について述べて行こうと思っています。

皆さんのお役に立てば幸いです。




変形性膝関節症(膝OA)で是非知っていただきたいこと

変形性膝関節症(膝OA)には、一次性のものと二次性のものに大別されます。

変形性股関節症と同じですね。


一次性膝関節症は、

 原因が明確でない。

 加齢、女性、肥満、運動不足あるいはスポーツによるオーバーワーク、

 O脚、X脚などを含む姿勢などなど

二次性変形性膝関節症は、

 原因が明確である。

 多くは、外傷による膝関節捻挫、打撲、挫傷、膝関節周囲の骨折・膝関節軟骨損傷

 あるいは、靭帯の損傷です。

 その多くはスポーツの外傷や事故による外傷が多い。

 特に関節包内靭帯である前・後十字靭帯や内・外側副靭帯、半月板損傷は有名です。

 その他には、リウマチなどの疾患があげられます。

に分類されます。


しかし実際、臨床的には一次性と二次性の分類は難しいでしょう。

高齢期になり、膝関節が痛み、おかしい? なかなか疼痛が減少しないので調べると

レントゲンの画像の結果、「変形性膝関節症です。」という診断でした。

昔スポーツをたしなんだ、あるいは最近たしなむ程度の人たち

中年期にはいってから登山やジョギングなどを楽しむようになった。

というのが実情でしょう。


膝関節の傷害が先か?変形が先か?あるいは同時並行に進行したのか?

ニワトリが先か卵が先かの問題で難しいですね。


一方、前回まで詳しく説明した

同じ変形性の疾患である変形性股関節症は二次性が80%を占めています。

しかも、

その90%以上が先天性股関節脱臼、臼蓋形成不全によるものです。

したがって、本来は出産期、乳幼児の育児期、小児期が最も治療で重要なのです。

この点は、現状では医療界では非常に厳しいく寂しい状況ですね。

産婦人科、小児科、小児整形外科の分野の医療に携わる人たちそして、

その後に、整形外科においての治療、予防、リハビリが重要になりますね。

このように医療の連携が必要な疾患でもあるのです。


青年期以降の股関節の外傷は、めったに起こらないですね。

非常に大きな事故による骨盤骨折や股関節脱臼あるいは

高齢者の転倒や尻もちをついた場合の大腿骨頚部骨折でしょうか。


一方、変形性膝関節症(膝OA)における

二次性の変形性膝関節症の多くは青年期のスポーツによる外傷が大半でしょう。

このように変形性膝関節症(膝OA)と変形性股関節症は様子が違いますね。

変形性股関節症とは全く異なっています。


膝関節のスポーツ外傷といえば、

今年のバンクーバーで開催された冬季オリンピックのフギアスケートにおいて

高橋大穂選手が銅メダルに輝いたことは、記憶に新しいでしょう。

高橋選手は2008年10月練習中に十字靭帯断裂、半月板損傷においての

同時期に再建手術後、厳しいリハビリに耐え2009年4月にリンクに復帰、

12月にバンクーバーの切符を得ることになり、2010年3月18日銅メダル獲得。

高橋選手のリハビリは想像を絶するとおもわれますが、

このように、膝関節における修復の手術も進歩しているし、

非常に保存療法の効果は高く、リハビリの効果も非常に高い疾患です。


高橋選手の膝関節の事故は、超一流のアスリートの事故による手術です。

フィギアスケートという競技はジャンプやスピンのかかる競技です。

膝関節にかかる負荷は超一級の競技です。

膝関節に悪影響を与えるのも超一級の競技です。

超一流のアスリート練習の強度および練習量も超一級でしょう。

加えて、高橋選手は超一級のリハビリも続けられたでしょう。

そして、フィギアスケートの銅メダルを獲得されたのですね。


翻って、

一般の人のスポーツ傷害の場合ではどうでしょうか?

まして、スポーツのしない人の場合はどうでしょうか?


大きな事故でもない限り、軟骨損傷、靭帯の損傷や骨折はむしろ少ないでしょう。

膝関節の軟骨における衝撃の数も量も力量もはるかに少ないでしょう。


普通の生活をしている人では手術に至る場合はむしろ非常にまれな関節ともいえます。

スポーツを楽しむ程度の人では手術に至るまで関節が損傷することは稀だと思います。

残念にも、手術に至った人においてはどうでしょうか?

オリンピックに出場するほど膝関節に負担をかけることを毎日するのでしょうか?


不幸にもたとえ手術に至ってもまして、手術に至らない程度の損傷であるならば、

保存療法の効果も非常に高い関節だと思っています。


したがって基本的には、変形性膝関節症(OA)の多くは、

予防できる疾患でもあるし、進行を止めることもできる疾患だと思っています。


施術する側から言うと、複雑で難しい関節ではありますが、

非常に保存療法の効果をあげることのできる関節の一つでもあるのです。

十分な治療や施術あるいは各種のエクササイズ運動療法によって、

痛みの軽減はモチロン、変形性膝関節症(膝OA)の予防あるいは、

変形性膝関節症(膝OA)と一生お付き合いできる可能性が非常に高いのです。

そして高齢化の運動機能障害を予防できる可能性が大きいのです。


多くは加齢現象による軟骨の退行性変性が原因とされています。

本当にそうでしょうか?

世に言う変形性○○症ですね。

加齢が本糖に原因というならば、滑膜性の関節すべてに言えることです。

何も膝関節に限定した事ではありません。

確かに膝関節は常に負担がかかり、その構造も複雑ではあります。

最近は変形性関節症という言葉の代表の疾患として変形性膝関節症(膝OA)が

使われる傾向にあります。

確かに非常に事故の多い関節ですね。

スポーツ傷害では非常に多いし、骨折や靭帯の損傷の程度も大きい場合が多く

手術の適応になる場合も多いのは事実です。


しかし、手術も進歩しいています。

しっかりとリハビリすれば、十分な回復が可能です。

まして変形性股関節症と違って変形性股関節症(膝OA)は最終手段である

人工関節置換術の実施に至らないように予防できる疾患であると思っています。


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なぜ?

変形性膝関節の人工関節置換術が増えているのか?



手術が簡単になったのか?

膝人工関節置換術の歴史は意外と浅く1950年代であり、その後1970年代に登場した

表面置換型膝人工関節によって臨床成績が安定されその後も改良を加えられています。

加えて麻酔の進歩あるいは技術的な進歩は確かにあるのですが、

特別に手術自体が簡単になったという事はありません。


以前と違うのは、手術の際の皮膚切開の長さは非常に小さくなっています。

手術後の屈曲角度も最大で10度ほど増大する例もあるようです。

これらは患者負担や手術後の早期回復につながっています。


しかし、

最も大きく変わったと思われるのは、思考・価値観ですね。


最近はQOL(Quality Of Lifeクオリティ オブ ライフ=生活の質)が尊重されるようになり、

50~60歳代でも、より快適な生活をおくるための一手段として、確かに

人工関節置換術の手術を選ばれる人たちが増えております。


でも、本当の大きな要因は、辛い痛みから一日も早く逃れたい!!

この一言でしょう。


そして人工股関節置換術の最も優れている点は除痛にあるのです。

これが、最近急なスピードで人工関節置換術が増えている大きな要因なのです。

つまり痛みからの逃避あるいは解放ですね。


ここで少し考えてください。

変形性膝関節症であろうと変形性股関節症であろうと、実際には

人工関節置換術を実施する年齢には、それほど大きな差異はありません。

これっておかしい?・・・・と思いませんか?・・・・・私だけが思っているのかな?


変形性股関節症は、軟骨形成やや骨成長形成期である新生児から小児期までには、

すでに臼蓋形成不全や大腿骨頭・頚部の発育不全、その後最も活動期である少年期、

(関節が不全な状態で完成し)青年期、壮年期を過ぎ行動が衰える中年期を経過し、

それでも60歳代までは、なんとかご自身の股関節で生活できているのです。

一方、

変形性膝関節症は、軟骨形成や、骨成長期の重要な時期を無事に何事もなく経過し、

膝関節が正常に形成された後の壮年期から中年期にかけて膝関節の軟骨が

徐々に変性・変形して変形性膝関節症(膝OA)が完成していくのです。


どうでしょうか? 全く違うでしょう!! 私だけそう思っているだけですか?


変形性膝関節症(膝OA)のほうが変形の時間的経過ははるかに少ないのです。

しかも、一度は正常関節として成長完成した後に変形していく関節なのです。

(途中の事故などは少し除外してくださいね。通常の人においてです。)

一方、

変形性股関節症はもともと正常関節ではなく、不完全なまま完成していまった関節が

さらに年齢を積み重ねられていき変形が進行していくのです。


全く違った状態の関節が同じように同年齢で人工関節置換術を行うのは、

なにか変? と思いませんか?


実際問題の現場の臨床において、

手術は多くの場合、膝関節の可動域ウンヌンよりも、主な理由として

痛みである自発痛、夜間痛が治まらなく我慢できなくなった段階で考えます。

あるいは、

日常の生活活動の不便さもさることながら、

本当は余暇に○○したいが痛みでできないあるいは痛みで○○ができない。

つまりほぼ除痛が問題にされています。

これは、患者さんも手術するお医者様もほぼ同様の考えですね。


この痛みの程度と出現のスピードは、膝関節は股関節より強く鋭く早いのです。

少しの変形や炎症などに膝関節は鋭敏に反応するのです。

これは膝関節の構造は股関節の構造よりもはるかに複雑なためなのです。


単に痛みに過敏な大きな理由として一つだけ述べますと、

膝関節は関節包に包まれており、その上層は皮膚におおわれているだけです。

股関節は関節包に包まれ、その関節包も大きな数種類の頑丈な靭帯と一体化し、

さらに周囲には多数の筋、さらに非常に大きな筋に囲まれおおわれているのです。


この基本的な構造が痛みの強度と出現の大きな違いだと・・・・・・・思っています。


痛みがひどく、仕事や行楽、さらには日常生活の通常の動作も制限される。

運動量を減らすことや安静にすること、薬物療法、理学療法などの保存的な治療法では、

痛みが改善されない。


それでは、手術を考えましょう。・・・・・・・ということになるのです。


もう一度考えてください!・・・・・・・・・・・・でも痛みが強く早く出現するという事は、

早く対処できるという事につながりませんか?


変形がわずかな時点、炎症がわずかな時点で気づくことができるのです。

変形性股関節症では痛みが出る時点でもうすでに大きく変形してしまっているのです。


変形性性膝関節症(膝OA)と変形性股関節症は異質のものだと思ってください。

多くは対処あるいは進行の予防はできると思っています。


問題の多くは、

変形性膝関節症(膝OA)の初期ですが、これぐらいの変形なら大丈夫です。

あるいは、この程度の痛みであれば大丈夫です。しばらく様子を見ましょう


最終的に人工関節置換術があるので大丈夫!!と安心しきっていませんか?

本当に早期に本気で治療、対処、予防を実施していますか?

鎮痛消炎剤の内服、湿布、保温? リハビリは大腿四頭筋の訓練で終わりですか?

これでは、人工関節置換術の手術後の治療となんら変わりませんね。


ついでに、

人工関節を長持ちするための治療が必要といいますが、

人工関節そのものは、運動療法など何もしなくても20年以上は持ちますよ。

長期にもたないのは、人工膝関節の土台になっている生身の自身の骨であり、

膝関節周囲の組織が持たないのです。

そのためにも、手術後のケアとして運動療法は欠かせないのです。

勘違いしないようにお願いいたします。


したがって手術後にも様々な方法が必要なのです。

手術を防ぐ、変形性膝関節症(膝OA)の予防するにはもっと工夫が必要です。


何度も言いますが、膝関節の痛みは早く出現します。

変形性股関節症での最初の痛みが出た場合は、変形の進行の程度はひどいのです。

膝関節は鋭敏で変性による炎症にたいして鋭敏であり、痛みも強く早期に出現するので、

変形性膝関節症(膝OA)の形成による最初の痛みの出現した場合は、変形はまだ少ない

場合が多いのです。

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膝の人工関節全置換術は万能か?

ここで、まずお断りをしておきますが、

私は決して膝の人工関節全置換術(TKA、TKR)を否定しておりません。

膝関節骨特発性壊死などにおいては、膝の人工関節全置換術は避けらねないでしょう。

そして変形性膝関節症(膝OA)に対しては最終手段として非常に有効であります。

保存療法が全く効果が無いほど疼痛が強く、しかも日常生活にも非常に不便になるほど

変形していまった膝関節にとっては、大きな福音であることには間違いありません。


ただし,、最終手段はあくまで最終手段であります。

最後の切り札は、やはり最後に出してこそ、その役割を果たすのです。

そして、避けれるならば最後の切り札は使用しない方が良いのです。


1970年代に登場した表面置換型膝人工関節によってその後麻酔の進歩や人工関節

そのものの進歩(特にI/B型以降)などにより手術例が驚異的に伸びています。

アメリカにおいては年間30万例日本においても年間3万症例になるともいわれ、今後

益々急速なスピードで伸びると思われます。

現状においては、各病院で年間何例実施したと、あたかも競うように行われています。


劇的ともいえる除痛効果を表す人工膝関節なのですが、一方、

日常生活においてはまだまだ不十分な側面が明らかになっています。


2005年、Pynsentは1458人の人工関節膝関節全置換術後の患者を4.5年間追跡調査を

実施したが、その結果は12項目の日常生活からなオックスフオード・スコア が

平均して69%から29%にまで40ポイント改善いただけであり、

同じ条件での人工関節股関節置換術では50ポイントの改善がみられたのに比較し、

膝関節全置換術では日常生活の改善率が低く、約30%が未達成であった。


Nobeleは同じく2005年、人工関節置換術後の患者243例について1年後について、

どのような日常生活について不自由を覚えているかについて、性、年齢を一致させた257人の

健常者と比較しています。・・・・・・・・・その結果は、

しゃがむ動作や膝立ち動作から庭仕事・ダンスに至る多くの日常動作が回復しなかった。


これらは海外の統計ですので、まだまだ座敷生活の多い日本の日常生活においては

不便さの改善はもっと厳しい傾向になると思います。


手術には当然メリットとデメリットが伴います。

多くの場合はメリットのみが強調される傾向があります。

 最大のメリットは痛みからの解放という除痛効果です。

さすがに最近では比較的デメリットも説明されています。

デメリットの多くは手術そのものの危険性について述べられています。

 血栓症、細菌感染、神経障害、人工物に対するアレルギーなど、

手術後においては、

 脱臼、膝関節の完全屈曲が無理(正座不可能)、人工物の弛みや摩耗や破損など

比較的新しい手術であるので、長期の追跡調査(10~15年)が不完全である等など。


2005年に発表されたPynsentとNobeleの追跡調査は、短い期間の追跡調査でありますが

身近な日常生活においての非常にまれな貴重な報告だともいえるでしょう。


もう一度お断りしておきます。手術後の短い期間の追跡調査ではありますが、

PynsentとNobeleの追跡調査においても日常生活は確かに改善しているのです。

要は、膝の人工関節全置換術に対してあまりに過大な期待は禁物という事です。

人工関節が万能というわけにはいかないのです。


手術選択の意思決定はあくまで患者さん自身が行うものであります。

痛みに耐えきれない状態の膝関節の人工関節膝全置換術の効果は劇的です。

その後のご自身の生活サイクルを十分考えられ決定するようにお願いいたします。


いずれにしろ、

変形性膝関節症(膝OA)に対しての人膝関節全置換術の緊急性はほぼ無いでしょう。

手術を実施するまでの時間は、非常に多くの時間があるはずなのです。


膝関節が軽症の時期から、治療および運動などにより予防することが重要です。

何度もいいますが、膝関節は疼痛が強く早期に現れますので、初期にキチンと対処すれば

変形性膝関節症(膝OA)の進行の予防は可能だと思っています。


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膝の人工関節置換術の早期手術実施について

変形性膝関節症(膝OA)に対して膝の人工関節全置換術は、

QOL(Quality Of Lifeクオリティ オブ ライフ=生活の質)が尊重されるようになり、

50~60歳代でも人工関節全置換術の手術を選ばれる人たちが増えております。

どんどん若い年齢で早期に手術をするのも良いでしょう。

若い年齢の方が手術による危険性も低下するし、手術後の回復も早いでしょう。

それは初回の手術する側の理論でもあるし、

手術に踏み切る患者サイドにおいても、痛みからの解放とともに、

若い時代に好きなことができないことは、苦痛でもあるのは理解できます。


でもそんなに早期に手術して良いものか?

最終決断は当たり前ですが、患者サイドが決定権を持っています。


でももう一度冷静に考えれば、

今後まだまだ高齢化社会が進むことは明らかです。

今の70歳はまだまだ元気です。

平日のスポーツセンターを一度見学してみてください。

70歳後半から80歳前後の高齢者のなんと多いことか!!


あまりにも急速なスピードで増加実施されている人工関節置換術ですが、当たり前ですが

避けれるならば避けれるのが良いのです。

伝家の宝刀は最後に出すものです。


今後高齢化はますます進むのです。

特に女性の平均寿命は86歳で、80歳台はまだまだ活動的です。

できれば手術の時期は70歳を基準に考えるのが妥当かな?・・と私は思っています。

それまでは、ご自身の膝関節を十分に治療しながら使うのが良いと思っています。


変形性膝関節症(膝OA)は、何度も述べていますが

変形性股関節症とは発症の時期も進行の程度も異質であり、

また特発性膝関節症のようにアレヨアレヨと短時間で進行するわけではありません。

初期に十分に対処対応すれば、十分に進行の防止が可能な疾患だと思っています。

にも拘らず、伝家の宝刀を50歳、60歳前後に使うのは早すぎます。

比較的新しい手術にも拘らず、非常なスピードで普及しているのでオカシイ?


除痛には優れている人工関節ではありますが、前回述べたように

本当に日常生活を回復させるにはまだまだな点が多いのも事実なのです。

あたかもバラ色のように語られるのですがまだまだなのです。



特効薬はイザという時にこそ使用してこそ特効薬なのです。

抗生物質のように漫然と使用すれば、耐性ブドウ球菌メチシリンの出現のように危険です。

抗生物質のように人工膝関節の人工関節置換術は何度もできるわけではありませんが、

あくまで最終手段なのです。


すでに現状において、

人工膝関節置換術の症例の増加に伴い、再置換を必要とする症例も増えています。

その原因の多くは、

感染、弛み、摩耗、人工関節近位の骨折、ポリエチレンの摩耗、インプラントの破損や

摩耗による骨吸収などがあげられています。

当然、再置換術は初回手術よりも高度な手術手技が要求されます。

瘢痕組織などによって関節の展開が困難で、インプラントの除去や骨融解などにより、

骨欠損が生じており、軟部組織が損傷されていることが多い。


当然のごとく今後手術療法もますます進化するでしょうし年数が経過するほどに、

二度目の手術ももっと容易になる可能性もあります。


二度目の手術も可能ですが、初回の手術後もし10年以上経過すれば、

人工膝関節の土台になっているご自身の生身の骨や膝関節周囲の軟部組織などは

さらに加齢とともに脆弱化してしまっているのは当たり前の事実です。


冷静に考えてください。

一度ダメになっご自身の土台から、人工関節をはがし取り除き、もう一度新しい人工関節を

10年以上経過し加齢とともにさらに脆弱化したご自身の土台に置換するのです。

手術が困難という問題以前の問題だと思うのです。


この項目の最後に、

本来ならば、運動疾患とくに変形性膝関節症(膝OA)などの高齢者運動疾患は、

保存療法などが主体に実施され予防療法として、治療サイド患者サイドが協力し合い、

忍耐強く長期的な視点に立って、実施すべきなのです。

そして、これらの保存療法が有効でなく、身体機能機能が低下しそうな場合に、

最終手段として人工関節全置換術が実施されるべきなのです。

ところが、これらの面倒を避けるために、

QOL(Quality Of Lifeクオリティ オブ ライフ=生活の質)という美名のもとに、

非常に安易に、治療サイ・患者サイドともに

50~60歳代でも人工関節全置換術の手術を選ばれる人たちが増えております。

本当にこれで良いのでしょうか?

もう一度冷静にお考えください。


伝家の宝刀はイザという時の最終手段にすべきです。

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