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<変形性膝関節症(膝OA)を克服しよう!!>
変形性膝関節症(膝OA)を克服するために!!
はじめに
変形性膝関節症(膝OA)は十分に克服できる疾患だと思っています。
ゆっくり述べていきたいと思っています。
膝関節の主な構造をしましたが、関節軟骨についてほとんど述べませんでした。
どうしてでしょう?
みなさん。 不思議だと思いませんか?
変形性膝関節症(膝OA)を関節軟骨の疾患としてとらえると・・・・・・・・・・・・・・・
結局は、変形性膝関節症(膝OA)を克服することはできないのです。
最終的に行きつく結論は、膝の人工膝関節全置換術になってしまいます。
当たり前です。
関節軟骨は一度変性・摩耗すれば元には戻らないのですから。
サプリメントなどのグルコサミン、コラーゲン、コンドロイチン、ヒアルロン酸などを
いくら多量に口から補給しても治りません。
治らない、修復されない軟骨をいくら治療、経口投与しても無駄なのです。
対象とすべきターゲットが出発点でもうすでに間違っているのです。
また、最近主流であるヒアルロン酸の関節腔内への注入に関しては、
正しく実行すれば、疼痛の軽減には有効なのですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実際には、漫然と毎週毎週何カ月も続けられている人の多いことか?
漫然と続ける行為は禁止ですし、関節によくはありません。
皆さんは、どういうわけか膝から水を抜く関節穿刺は避けられるのですが、
関節穿刺に対する対する正しい理解はぜひ必要です。
長いですが是非お読みください。→関節穿刺
一方では、
どういうわけかこのヒアルロン酸の注射には寛大ですね?
膝関節に限らず、関節包は関節にとって、関節軟骨にとっても重要な組織です。
誤解を恐れずに敢えて言わしていただけるならば、
関節包を、毎週毎週漫然と注射針の太いゲージ(粘調性のため22〜23G)で
破り傷つける行為は、決して関節にとって良い結果を与えるはずがありません。
ヒアルロン酸が無害であるとしても、健康な関節包をワザワザ傷つけるのは、
むしろ危険かつ関節を破壊している行為だと思っています。
これも少し長いですが是非読んでください→関節包
メリットとデメリットは表裏一体ですが、漫然と行う事だけは禁止してください。
ヒアルロン酸(アルツ)の正しい使い方。
厳重な無菌的操作(一般の医院では、広範囲のイソジンの2回消毒)で実施する。
1週間に1回の割合で、効果が認められれば4〜5回をつづけて関節腔内に注入する。
基本的には毎週連続5回まで。
症状が改善されない時は、5回を限度とする。
その後は、様子を診ながら1か月に1回程度の間隔で注入する程度。
失われた関節軟骨はもう戻ってこないのです。
過ぎ去った過去が戻らないのと同じであります。
関節軟骨を治療の目標にすること自体がすでに間違っています。
ただし、過去の原因を振り返り、反省し、未来に向けることは重要です。
今後いかに対処すべきか!! これが重要です!!
変形性膝関節症(膝OA)を克服するとは、
生活クオリティーのために人工関節置換術を実施するのではなく、
生活クオリティーの低下を防ぎ、人工関節置換術に至らないようにすることです。
これが、変形性膝関節症(膝OA)を克服するという事です。
変形性膝関節症(膝OA)と変形性股関節症とは原因および発症の起点が
全く違った経過をたどっているのです。
まず、
変形性股関節症は出産・発育の過程からの発育プログラムの影響が大きく、
最も活動期の少年期、青年期を経過して60歳前後での手術の実施は、
避けようが無い場合もあります。
特に初期治療の産婦人科、小児科、小児整形および親子さんとの連携が重要です。
しかしそのような長期間の変形性の疾患にもかかわらず、
人工関節置換術を避けれる場合も非常に多くみられるのです。
一方
膝関節の構造は股関節に比較すればより複雑であり、人体のなかでもその運動が
力学的にも非常に過酷な負荷を受ける関節でもあります。
たとえ、そのような関節である事実を考慮しても、変形性膝関節症(膝OA)においては、
ほとんど場合は一次性の変形性膝関節症で、中年以降に発症します。
二次性の場合は原因の外傷がハッキリしています。
どちらも中年以降に発症し進行します。
二次性・一次性にかかわらず十分に時間的に本人も対処できます。
それが、膝の人工関節全置換術に至るのは非常に残念であるし、悔しいです。
どのような病にも軽い・重いの程度があります。
そして変形性膝関節症(OA)は重い病にしない事が出来る疾患だと思っています。
変形性膝関節症(膝OA)は十分に克服できる疾患だと思っています。
ゆっくり述べていきたいと思っています。
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変形性膝関節症(膝OA)の進行
まず、皆さんの膝関節がどのステージにあるのか知ってほしい。
一般に、進行期の分類は様々ありますが、ここでは、
前期→初期→中期(進行期)→後期(末期)→の順の進行に分類しておきます。
◆自覚症状においては、
1、前期
運動後や起立後の「膝関節のだるさ」等で自覚的症状は少ない状態です。
要は、「膝の違和感」として現れます。
膝関節の「疼痛」という場合や膝関節周囲の「だるさ・重たさ」などという、
なんとなく膝関節の周囲がいつもと違うという感覚です。
痛みは長続きせずに、しばらく休憩すれば痛みがなくなる場合がほとんどです。
この段階では、変形性膝関節症(膝OA)に進行するかどうかは分かりません。
2、初期
日常生活でも膝関節が痛む様になってきます。
そして、症状が簡単に治らなくってきます。・・・・が
まだ日常生活にそれほど支障をきたすことはありません。
立ちあがりや階段昇降時に痛んだり、長時間立っていたり通常の歩行時に痛んだり、
曲げにくくなるり正座やしゃがみ込む動作が苦痛になったりと
様々な症状がおこるようになってきます。
そして、
この初期の症状を放置しておくと、徐々に進行して症状が悪くなっていきます。
まず、痛みがはっきりと自覚できるようになり、
膝が完全に曲がりきらない、伸びきらない状態が進み、
正座やしゃがみこむ等の動作が苦痛になってきます。
階段の上り下りもつらく、特に下りがつらくなります。
また、炎症がおきてくるために、膝関節の周辺が腫れたり、熱感をともなったり、
膝関節の周囲が常にむくんだりしてきます。
さらに、膝に水がたまって膝が張っているような重くだるい感じもでてきます。
この段階では、膝の変形が徐々に進行し、膝に力のかかる動きをするとコリコリ、
ガリガリといった軋轢(あつれき)音が出るような感じを受けるようになります。
そして膝関節の初期の変性である骨棘などの変形を認めるようになります。
X線の映像においてもわずかな骨棘を確認できる場合が多い。
3、中期・進行期
さらに症状が強くなり、日常生活に支障をきたすようになってきます。
膝関節の強い痛みや運動の不自由さで日常生活に支障が出ます。
外出がおっくううになったり、遠方に行けなくなったり、正座ができなくなったり、
平地を歩いても痛くなったり、何もしなくても痛くなったり、痛くて眠れないなど。
膝関節の変形が自覚できるようになります。
膝関節の関節裂隙なども狭くなりO脚なども目立ってきます。
X線でもハッキリと変形しているのがわかります。
4、後期・末期
膝関節が松のコブのように太くゴツゴツした形で膝関節の可動域もわずかになり
屈曲位で固定され、膝関節が拘縮してしまった人まで様々です。
しかし「膝関節の疼痛」は比較的に少ない場合が多いようです。
これはむしろX線上での分類かもしれません。
関節軟骨が完全にすり減ってしまい、関節裂隙が全くなくなった状態です。
そこで、
関節軟骨の摩耗の程度によって進行が分類されているのです。
◆X線上での変形性膝関節症の評価として
立位(片足立ち)でのX線で大腿骨と脛骨の隙間は(関節裂隙)
通常では、6o程度の間隔があるとされています。
関節裂隙が3o未満になると軟骨の摩耗が著しいと判断されます。
変形性膝関節症の進行度の目安としては、
軽度であればその距離が5〜6o
中程度であれば、4〜2o、
高度の進行であれば2o未満となっているのです。
これはX線上での判断で目に見えて確認できるので理解し易いですね。
だだ自覚症状とX線での所見は必ずしも一致しません。
変形性膝関節症(膝OA)を克服するには、
当たり前ですが、
早ければ早いほど良いのです。
皆さんにとって膝関節の疼痛は大変辛い症状でしょうが・・・・・・・・・・
みなさんの膝関節は変形する前に、「膝関節の疼痛」という形で知らせてくれるのです。
膝関節は体表面に近い関節ですので「疼痛」という主訴で早く現れるのです。
変形する前に必ず「膝の痛み」として知らせてくれるのです。
変形してから疼痛が始まるのではないのです。
最初は、
疼痛→変形→疼痛→変形→疼痛→変形→という順序で進行していくのです。
ただし、途中の進行期においては、
疼痛と変形が同時進行するのかもしれません。あるいは変形が疼痛を誘発して急速に
変形が進む場合もあるでしょう。
しかし、「疼痛」は膝関節になにも無いのに疼痛は発生しません。
おそらく膝関節の何処かに炎症があるはずです。
膝関節の炎症はいつも膝がパンパンに腫れているわけではありません。
本当にわずかな熱感です。
膝関節は体表面に近いので、熱感等も患側と健側すれば容易に察知できます。
いつも思うのですが、臨床でなぜ気づかないのか理解に苦します。
あるいは、膝関節の何処かに圧痛として現れたりします。
この圧痛も膝関節は対表面に近いため比較的容易に診断が可能です。
もしパンパンに腫れ水腫が出現した場合は、疼痛もかなり強いでしょう。
その場合は、できるだけ早期に関節穿刺をしてX線を撮影してください。
たとえ変形していなくても将来変形する可能性は非常に高くなるでしょう。
わずかな膝関節の水腫による腫れであれば必要無い場合もあるが、
関節穿刺は診断あるいは関節の変形の予防には必要な場合が多い。
急激にパンパンに腫れたり、日数が経過しても強い腫れがおさまなければ、
関節穿刺は必要な行為です。
パンパンに腫れた関節液の成分中には、軟骨マトリックスを分解する様々な物質が
この関節液に多く含まれますので、早期に体外に放出する方が良い。
何度も関節穿刺をする事は疑問ですが、必要な行為でもあります。
少し長いがぜひお読みください→軟骨の分解
これが膝関節の長期間の水腫が、将来変形する可能性を示唆する理由です。
以上の所見は、
たとえX線では変形の異常が認められない場合でも膝関節の反応として、
前期から初期の状態で現れる場合が多いのです。
すなわち、初期の段階でキチンと対処できる場合が多いのです。
あるいは、
現在の医療状況において、皆さんが膝関節の疼痛を主訴として整形外科での
診断を受ければX線を撮影しない場合の方がむしろ稀でしょう。
X線の状態でまだ膝関節が変形していなくても、前期から初期の状態であるならば、
大腿骨・脛骨・膝蓋骨の骨梁の状態などから、ある程度の予想はできます。
その意味でもX線の撮影は重要ですね。
また、
既往症として膝の傷害を受けていたならば、スグX線撮影すれば、関節の状況は
容易にわかります。(昔のX線を持っていれば進行状況も良くわかります。)
ここで皆さんにお願いがあります。
撮影されたX線での膝関節の状態は、御自身が知っておくべきです。
一度撮影されたX線写真は、どういう形であれ御自身で保管しておいてください。
携帯電話での写真、デジタルカメラ、あるいはPCなどに保管しておくべきでしょう。
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変形性膝関節症(膝OA)の関節軟骨変形の経過
次に、変形性膝関節症(膝OA)の軟骨変形がどのようにして起こるのかの問題です。
ここからが重要ですね。
最初に軟骨を目標にしてはいけません。…・・・・・・といいましたが、
どのようにして関節軟骨が変形して変形性股関節症(膝OA)になっていくのかを、
知ることは、膝OAをこ克服するための治療の目標を決める重要な要素です。
ターゲットなしに変形性膝関節症(膝OA)を克服することはできません。
変形性膝関節症(膝OA)を克服するヒントが見つかります。
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